なぜ「スターバックス」はいつも行列なのか?
「価格競争」への参戦は自ら自分の首を絞めることに
もし、君が100円をもらってお手伝いをしていたとしよう。すると、近所の子がその話を聞きつけて、「僕なら99円でやります」といってきたとする。
このままだと99円の子にお手伝いの仕事を取られてしまう…。
さて、君ならどうする?
「そりゃ、98円に値下げするよ」
だよね。
では、99円でやりますといっていた子が、「そっちが98円なら、97円でやります」といったらどうする?
「じゃ、僕は96円でやります!」
というかな?
「なんだか、エンドレスだね…」
そう。このエンドレスの戦いのことを「価格競争」と呼ぶ。
先に断言しておいてもいい。この価格競争を続けていって稼ぐことはできない。同じ仕事をしても、もらえる金額が下がるのだから、稼ぐことなんてできなくなるよね。
社会に出たら、この価格競争はもっとシビアになる。
会社に入って、給料をもらって働く。そのときに、給料を払う側の人の気持ちになってみれば、同じ仕事をしてくれる人なら、高い給料の人より安い給料の人のほうがいいよね?
となれば、さっきの「お手伝いの価格競争」と同じ原理で、今度は「給料の価格競争」がはじまる。その結果、いつまでたっても給料が上がらない…という事態になってしまう危険があるんだ。
「スターバックス」が教えてくれること
では、この「価格競争」を避けるにはどうしたらいいか?
そのヒントはコーヒー屋さんにある。
たまに君と行くスターバックスコーヒー。そう、スタバね。
あのスタバのコーヒーって、高いよね?
いまどき、コンビニなら100円払えば、おいしいコーヒーは飲める。
それに比べて、スタバのコーヒーは400円~600円だ。フラペチーノとかだと700円とか800円とかする。
それなのに、いつ行ってもスタバは行列で、店内も満席だ。父さんも「高いな」と思いながら週に何回も通っている(笑)。
なぜか?
なぜ、あんなに高いコーヒーを売っているのにもかかわらず、お客さんは毎日たくさん来てくれるのか?
それは、スタバが価格競争をしていないからだよ。