AさんとBさん、お金が貯まるのはどっち?
「消費のあとに貯める」Aさん、「消費の前に貯める」Bさん
ここにAさんとBさんの2人がいる。
どちらもお金を貯めたいと思っている。
そこで、Aさんは、給料日に入ってきたお金のうち、最後に残ったお金を貯金しようと考えた。
一方、Bさんは、給料日に入ってきたお金のうち、先に決まった額を貯金しようと考えた。
さて、ここで問題。
AさんとBさん、はたしてどちらがお金を貯めることに成功しただろうか?
「そりゃあ…Bさんじゃない!?」
正解!
Bさんのほうが圧倒的に上手にお金を貯めることができる。
なぜだかわかる?
AさんもBさんも、どちらもお金を貯めようとしていることに変わりはない。そして、
Aさんの名誉のためにいっておけば、Aさんがずぼらな人で、無駄遣いばかりしているというわけではない。にもかかわらず、残念ながら圧倒的にAさんは思ったようにお金を貯めることはできない。
それは、お金を貯める「順番」が違うからだ。
わかりやすく式にしてみよう。
- Aさんの作戦/入ってくるお金-使うお金=貯金
- Bさんの作戦/入ってくるお金-貯金=使うお金
この式からわかるように、AさんとBさんの違い。それは、残ったお金を貯金しようとしたか、先に貯金を引いておいたか、それだけの違いだが、でも、たったこれだけの違いが後々の貯金額の大きな差を生むんだ。
現代人は常に広告に晒され、消費行動を促されている
ここで1つ、君にはまだいっていなかったけれど、とても大事な教訓がある。
それは、
「人はお金の前には無力だ」
ということ。
テレビをつけても、ラジオを聞いても、CMが延々と流れている。街を歩いていても、宣伝だらけ。ネットを開いても、広告が必ずついてくる。
あれ、何をしているかわかる? 「モノを買え~、モノを買え~」って君の耳元でささやいているんだよ。
だから、少しでも気を許すと、人はモノを買いたくなるようにいまの時代はできている。
なんだったらネットでポチッとするだけで買うことだってできてしまう。
だから目の前にお金があれば、ついつい使ってしまう。
これを知っているからこそ、お金を賢く貯める人は、あらかじめ貯金する額を決めて、自分が使えるお金の上限を決めてしまうんだ。Bさんのようにね。
これは、イメージでいえば、目の前からお金を消してしまうことと同じ。
だから、もし君が本気でお金を貯めようとするのであれば、「毎月〇円貯金をする」と決めて、そのお金は鍵のかかった貯金箱に入れて、目の前から見えなくしてしまうことだ。
お金を貯めたければ、決めた額のお金を目の前から消してしまうんだ。