「好きなこと」と「できること」どちらを仕事にする?
「好きだけどできないこと」と「嫌いだけどできること」
世の中の人は、「好きなことを仕事にしなさい!」というでしょ?
でも、父さんは、もし、君がお金を稼ぎたいと思うのなら、「好きなこと」を仕事にするのではなく、「できること」を仕事にしたほうがいい、と思っている。
その理由を図で説明するね。
まず横軸に、好き・嫌いを取る。これは、右に行けば行くほど好き。左に行けば行くほど嫌い。次に縦軸に、できる・できないを取る。これは、上ができること、下ができないこと。そうすると、四つの枠ができるよね。
- 右上「好き」で「できる」こと
- 右下「好き」だけど「できない」こと
- 左上「嫌い」だけど「できる」こと
- 左下「嫌い」で「できない」こと
まず、わかりやすいのが、4.「嫌い」で「できない」こと。
これは絶対、仕事にしてはだめだよね。もし、どうしてもやらざるを得ない場面にでくわしてしまったら、そのときはまず人に任せられないかを考える。だから、ここを「他人の窓」と呼ぶ。
次に、1.「好き」で「できる」こと。
これを仕事にできれば一番稼げるけど、残念ながら、いきなりここにたどり着ける人はほとんどいない。ここは、経験を積んで、ある程度お金を稼げるようになってからたどり着く枠なので、「プロの窓」と呼ぶ。
となると必然的に、2.「好き」だけど「できない」ことか、3.「嫌い」だけど「できる」ことを選ぶことになる。
君ならどっちを選ぶ?
多くの人は、ここで、②「好き」だけど「できない」ことを選んでしまう傾向にあるんだ。
「好きだけどできない人」は「嫌いだけどできる人」に勝てない
最初にいったように、学校では「好きなことを仕事にしなさい!」って教わるからね。
でも、残念なことにこれでは稼ぐことは難しい。
「なんで? 好きこそものの上手なれっていうし、好きなことを仕事にしたほうが稼げるんじゃないの?」
たしかに。でも、違うんだ。ちょっと想像してみて。
仮に、歌が大好きで歌手になろうとするよね。でも、歌はそんなにうまくない…とする。そうするとどうなるか?
頑張って努力すれば、もちろん歌手になれる可能性はある。でも、そのときに、たいして歌は好きではないのだけれど、歌がめちゃくちゃうまい子がデビューしたとする。
その子はたいして努力もしていないのに歌がうまいのだから、練習するともっとうまくなる。すると、「歌のうまい子」の出番が増え、残念ながら君の出番は減る。出番が減るので歌を歌うスキルは上がらない。スキルが上がらないので、お金を稼ぐことはできない…。
シビアな話だけれど、これが現実なんだ。