スバル、京セラ、キャノン…生産拠点の日本回帰続々
総額1兆円に達するTSMCの熊本工場建設が動き始めた。
TSMCはさらに、より先端の第2工場建設の意向を持っているとWSJ紙が伝えている(10/19付「台湾TSMC、日本で生産増強検討 地政学リスク低減」)。半導体の技術競争においてインテル、サムスンを引き離しトップ独走態勢に入ったTSMCにとって、台湾一国生産は大きなリスクである。
海外生産体制の拡充は焦眉の課題だが、そのもっとも有力な拠点が日本になる可能性が高い。
その他、
・ルネサスエレクトロニクスの甲府パワー半導体工場再稼働
・SUMCOの伊万里新工場建設
・住友金属鉱山のニッケル電極材の新居浜新工場建設
・アイリスオーヤマの中国での収納用品を中心としたプラスチック製品生産の一部国内移管
・京セラの鹿児島川内工場半導体パッケージ用新棟建設
・ダイキン工業の中国依存のサプライチェーン国内移管
・キャノンの宇都宮での露光装置工場21年振りの新設
・安川電機の基幹部品生産の国内回帰と福岡行橋工場建設
・富士フィルムのバイオ医薬品受託生産富山工場建設
など数百億円規模の投資プランが続々と動き始めている。今後、円安定着がはっきりするにつれて国内への工場回帰が強まり、投資の伸びはさらに高まるに違いない。
武者 陵司
株式会社武者リサーチ
代表
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