(※画像はイメージです/PIXTA)

「読む・書く・考える」といった「スロー学習」の作法が身につくように日頃から子どもに声かけし、お子さんの言葉をフセン貼りするなどして習慣づけていけば、学習姿勢や成績に変化が見られるようになります。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康氏が著書『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

小6・1学期の「学習計画表」7大ポイント

出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より
出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より

 

▶A朝の計算と漢字を115分に→スデピーィー

小6から、毎朝の計算と漢字の時間を5分増やして15分にします。これまでの生活で習慣づけられていれば、集中力を途切れさせることなく、「スピーディー」にこなせるでしょう。

 

なお、日曜日だけは、小4・小5から変わらず「スロー」に20分ずつです。

 

▶B算数 塾から帰宅後の△印復習を2問に減らす→スロー

小6になると、塾の授業が算数2コマのあとに理科1コマというスケジュールになることも多く、帰宅時間が遅くなります。21時頃に塾を出る感じになりますので、子どもはお腹を空かせ、くたくたで帰ってきます。

 

とはいえ、授業を受けたその日のうちの△印の復習は欠かせません。ですから、小5よりも1問減らして2問にします。

 

▶C算数 塾の翌日、宿題の問題をやり切る→スデピーィー

塾の翌日に宿題を解くとき、小6からは「スピーディー」に行います。これまで「スロー」に取り組んできたので、処理能力が上がっているはずです。ここでは、この日のうちにやり切り、短期間で課題をこなすスピード感のある勉強へと切り替えていきます。ストップウォッチを使うなど、工夫してみてください。

 

▶D国語 塾翌日に記述問題の残りをやり切る→スロー

国語は、塾の翌日に文法(知識)と漢字の復習を「スピーディー」に、読解問題の復習を「スロー」に、これまでと同じように行います。小6でのポイントは、記述問題もその日のうちにやり切ることです。

 

ただし、早く終わらせようとせず、じっくり読み、書き、考えるという「スロー」の作法を大事にしながら取り組みます。

 

▶E土曜特訓を最大活用する→スデピーィー

一部の大手進学塾の場合、1学期から4科目の土曜特訓が始まります。授業内容は、入試レベルの問題を用いた演習形式で、「スピーディー」な学習です。知識の思い出し作業、弱点発見の機会として最大活用してください。

 

▶F弱点対策のテーマを子ども自身に決めさせる

小6でぜひ実践していただきたいのが、弱点対策です。これは、時間の余裕のある日曜日が最適です。親御さんが「これをやりなさい」と指示するのではなく、何に取り組むのかを子ども自身に決めさせてください。そうしないと、克服しようという気持ちが生まれません。

 

多くの場合は、勉強が後回しになりがちな理科や社会の暗記になります。「やりたい勉強はある?」「心配なところはない?」と問いかけて、子どもから言葉を引き出してあげてほしいですね。

 

▶G「ニュース」を見る時間が理社の得点源になる

計画表をご覧になれば一目瞭然ですが、小6の自由時間はかなり少なくなります。そんな中で、子どもが楽しみにしているのはテレビの時間でしょう。息抜きも必要ですから、子どもが見たがるものを見せてあげてかまいません。

 

ただ、ダラダラと見てしまうことがないように親御さんがチェックし、さらにニュースを見る大切さを教えていってあげてほしいと思います。

 

理科や社会の入試では、日頃よくニュースで取り上げられている話題や世界的なトピックスが出題されます。宇宙関連、環境問題など、ニュースを見ながら親子で雑談できるような家庭環境は、まさに難関校合格に求められている「スロー学習」そのものなのです。

 

西村 則康

プロ家庭教師集団「名門指導会」代表

 

 

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※本連載は、西村則康氏の著書『 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣 受かる子・受からない子の違いは「スピーディー&スロー」学習法

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西村 則康

日本能率協会マネジメントセンター

難関校が求める「難問に向き合ったときでも試行錯誤できる子」「自分の頭で考えられる子」を育てる。スピーディー学習、基本的な処理能力を身につけるトレーニング、スロー学習、「いつもどおり」の安定した行動をとらせるため…

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