プロ家庭教師集団の代表が教える…「スロー学習」と「スピーディー学習」の決定的な差

プロ家庭教師集団の代表が教える…「スロー学習」と「スピーディー学習」の決定的な差
(※画像はイメージです/PIXTA)

「読む・書く・考える」といった「スロー学習」の作法が身につくように日頃から子どもに声かけし、お子さんの言葉をフセン貼りするなどして習慣づけていけば、学習姿勢や成績に変化が見られるようになります。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康氏が著書『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

小5からでも間に合う「スロー学習」!

■塾が週3でも家での「スロー学習」を大切に

 

小5、小6の1週間計画表も小4がベースになります。平日の朝は計算と漢字の勉強を「スピーディー」に、日曜日は時間をかけて「スロー」に。たとえば算数ならば、塾から帰宅したら授業中に△印をつけたものを復習して、翌日に「先生の話を思い出しながら」解き直すといった科目別の学習の流れも、小4と同じです。

 

大きく変わるのは塾の時間です。大手進学塾では、平日の塾が3日に増えるケースがほとんどだと思います。そうなると家で勉強に充てる持ち時間が少なくなるわけですが、だからこそ詰め込み過ぎず、効果的な学習を受験本番まで継続できるよう、「スロー学習」を意識することがますます大事になってきます。

 

本連載を読んでいる親御さんで、すでにお子さんが小4の終わりや小5になっている場合は、これから紹介する小5の「スピーディー&スロー」計画表を参考に「スロー学習」を取り入れていってください。

 

先にもお話ししたとおり、「スピーディー&スロー学習」は小4から始めるのが理想的ですが、「読む・書く・考える」といった「スロー学習」の作法が身につくように日頃から声かけし、お子さんの言葉をフセン貼りするなどして習慣づけていけば、学習姿勢や成績に変化が見られるようになります。

 

小5からでもまだ間に合うのです。

 

それでは、下図で小5の1週間計画表をお見せします。もちろんこれも一例ですから、通っている塾や家庭環境によってそれぞれにアレンジしていただきたいと思います。

 

出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より
出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より

小5の「スピーディー&スロー」6大ポイント

(A)「算数」塾から帰宅後の△印復習を3問に→ スロー

 

小4と同じように、塾で算数の授業を受けて帰宅したら、授業中に△印をつけた問題を復習します。小5では、1問増やして3問です。

 

小5になると、子どもが「お母さんに教えるの、もう面倒」と言い出すかもしれません。そんなときは、次のような言葉で子どもをいい気分にさせるのがコツです。

 

出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より
出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より

「どんどん教え方がうまくなってるから、もっと聞きたいんだよ」
「教えてもらうと算数がよくわかって、お母さんも頭がよくなった気がする!」
「すごいな、お父さんはもう追い越されちゃったな」

 

さまざまな言葉とリアクションで、親御さんが「復習の時間を楽しみにしている」ということを伝えてあげてください。

 

塾の翌日は、「△印を解く」「宿題を解く」を、小4と同様にじっくりと納得しながら「スロー学習」します。その翌日(塾の翌々日)は、「△印再復習」を「スピーディー」に行います。

 

(B)「算数」日曜日に前週の△印をやり直す→ スピーディー

出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より
出所:西村則康著『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)より

 

小5の算数で重要なのは、日曜日の「前週の△印のやり直し」です。ここでは、知識の確認をしていただきたいのです。

 

割合、比、速さ、平面図形、立体図形など、小5で習う単元のバリエーションと量は、小4にくらべてぐんと増えます。なにより、小5の算数は入試で頻出するので、どの単元も非常に重要です。

 

知識を確実に身につけたうえで、それらの知識をテストや模試で使えるようにするため、日曜日に「スピーディー」に「やり直し」します。これが、のちのち効いてきます。

 

 

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    ※本連載は、西村則康氏の著書『 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

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    西村 則康

    日本能率協会マネジメントセンター

    難関校が求める「難問に向き合ったときでも試行錯誤できる子」「自分の頭で考えられる子」を育てる。スピーディー学習、基本的な処理能力を身につけるトレーニング、スロー学習、「いつもどおり」の安定した行動をとらせるため…

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