初心者におすすめのファンドの選び方
ここからは初心者におすすめの選び方をお伝えしましょう。購入については、大きくわけて2つの方法があります。ひとつはまとまった資金を一括で投資する「一括投資」、もうひとつは毎月一定額購入する「積立投資」です。
まず、「積立投資」については、あえて価格の振れ幅がある株式型ファンドの活用をお薦めします。というのも、市場で大きな下落が起こった際には、価格が安くなる分、口数(量)を多く購入できるので、将来上昇した際に大きなリターンの礎になります。前章で触れていますが、「ドルコスト平均法」は、毎月一定額で購入していくので、時間分散の効果があり、リスクを抑制することに繋がります。
そのため、株式型の投資信託は、短期的には上下動を繰り返し、将来的に上昇が見込めるであろう点で、「ドルコスト平均法」の投資法ととても相性がよいといえます。長期投資が可能な方は「全世界型」という世界の株式にまんべんなく投資をしているタイプを、10年以上の長期投資が難しい方は、リスクを抑えた「バランス型」タイプにしたほうがよさそうです。
次に「一括投資」におすすめの選び方を紹介します。こちらについては、「積立投資」とは異なり、「いかにリスクを抑制できるか」がポイントです。先述のとおり、ご自身の資産のなかでまとまった資金を一括で投資する行動はとても勇気がいる投資法です。市場には数年に1度、必ずといってよいほど大きな下落が起こっています。その際に、購入した商品が1度でも大きく下落すると、精神的なストレスを受けてしまうのはもちろんのこと、投資効率を大きく下げてしまうことにもつながります。
では、どうやって「リスクを抑えた投資信託」を選べばよいでしょうか。最近では、色々な情報媒体で投資信託の実績が開示されています。そこには成績(リターン)だけでなく、リスクも記載されていますので、しっかりとチェックをしましょう。
一括投資の場合は、リターンだけに目をむけてしまうと、ご自身の投資計画を大きく狂わせてしまうこともあり得ますので、注意が必要です。
まとめると、投資ビギナーの方が投資信託を選ぶ際には、積立投資については長期間継続可能な金額で「全世界型」株式で運用、一括投資についてはリスクをしっかりとコントロールしている投資信託を活用していくのがよいでしょう。
まとめ
本記事では投資信託のメリット・デメリットから、選び方までを解説いたしました。運用のプロであるファンドマネージャーに任せて、簡易に分散投資ができる、という特徴を持つ投資信託ですが、手数料やリスク等の観点では、複雑なデメリットが存在します。
定期預金ではお金が増えないいま、投資信託は「元本保証」ではないものの、つみたてNISA・iDeCoなどの制度を上手に利用することで将来に向けた資産形成が可能な商品です。その第1歩として、投資ビギナーの方は、少額もしくは積立投資で始めてはいかがでしょうか。とはいえ、ご自身の状況や資金計画にあった投資信託のプラン作りについては、専門家にご相談ください。