(※写真はイメージです/PIXTA)

相続には十人十色の事情があり、場合によっては家族や親族同士の関係を壊してしまうこともあります。そうした事態を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。相続に必要な知識や相続を円満に進めるコツについて、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届けします。

 

遺留分の放棄と遺言書の作成

(※写真はイメージです/PIXTA)
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推定相続人の遺留分放棄の手続き・遺言書の作成を併用し対処することができます。遺留分とは相続人が最低限主張できる相続分のことです。ただし遺留分放棄だけ、遺言書の作成だけでは十分な対処ができません。

 

生前の相続放棄は認められませんが、生前に推定相続人から遺留分を放棄してもらうことは可能です。なぜなら、遺留分がなくても相続権は失われないからです。この遺留分の放棄は一方的な強制でないこと、そして家庭裁判所の許可があることが必要となります。遺留分の放棄だけでは遺産分割の対象になるので、被相続人は遺言書を作成します。

 

遺言書には放棄した人へ相続させない内容を記載します。これで遺留分を放棄した人は、遺産相続の対象外となります。

生前の借金を減らすには?気になる方法をチェック

被相続人に多額の借金等がある場合、生前のうちに返済して、相続人達に債務を引き継がせないことも大切です。ここでは2種類の債務整理法を解説します。

 

任意整理

任意整理は債務者と債権者とで、返済のことについて交渉し双方が合意して行う債務整理法です。

 

任意整理には法定された手順がなく双方が納得すれば裁判所を介さず借金減額を実現できます。しかし、債務者側でしっかりとした返済計画を立てないと、債権者の合意を得ることは困難です。

 

弁護士等の法律の専門家に相談しアドバイスを得ながら、交渉を進めることが有効な方法です。

 

個人再生

個人再生は裁判所に申立を行い、経済的な建て直しを図る債務整理法です。個人再生には次の2種類の手続きが存在します。

 

  • 小規模個人再生:住宅ローンのような被担保債権以外の借金額が5,000万円を超えず、継続的または反復して収入を得る見込みのある人が対象
  • 給与所得者等再生:小規模個人再生に該当する人の内、サラリーマンのように給与または給与に類する定期的な収入を得る見込みがあり、かつその金額の変動の幅が小さいと見込まれる人が対象

 

地方裁判所に申し立て、返済期間等を定めた再生計画案が認められれば、大幅な債務の減額が期待できます。

 

ただし、個人再生の条件として借金額が一定の額を超えず、継続的または反復して収入を得る見込みのあることが必要です。

 

次ページ死後の相続放棄~手続・期限・必要書類を解説~

※本記事は、株式会社サステナブルスタイルが運営する相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』より転載したものです。

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