ロシア・中国は圧巻の数を保有。核武装の実態
北朝鮮はすでに核兵器の実験にも成功しています。そして「攻撃対象はアメリカ、韓国、日本だ」と法律でも定めています。恐ろしくないですか?
平和な日本で暮らす私たちには、ピンときません。しかしこれは、金正恩総書記が「発射」のスイッチを押せば、約10分後には核爆弾が飛んでくるということです。私たちは今この瞬間にも、命の危機に晒されていると言えるのです。
世界で唯一の核被爆国である日本では、「核」の話は敬遠されがちです。「核放棄」を雄弁に語る人はいても、「核保有」については言葉を濁す。他国の核兵器についても同様です。しかし本当は、その痛みを知るからこそ、目を背けてはならないのです。北朝鮮、ロシア、中国。日本を狙う三つの国が核武装している事実を、どう考えますか?
核兵器の保有数は、ロシアはアメリカを凌ぐ多さです。中国は未公表なのでその数はわからない。でも2030年には、約1,000発を保有すると見られています。これが、日本を取り巻く国際情勢の現実なのです。
北朝鮮は、朝鮮戦争の直後から早くも、核兵器の開発に取り組んできました。もちろん裕福な国ではありません。国民を飢え死にさせて核開発とは。最初は中国も止めましたが、ソ連の協力を得ながら開発を続けました。今では中国も何も言いません。やりたい放題なのです。
金正恩総書記は北朝鮮の第3代最高指導者ですが、核兵器の保有は、祖父(初代・金日成)や父(2代・金正日)の代からの念願でした。なぜ、国民に貧しい生活を強いてまで核兵器の開発を続けたのか?
やはりアメリカを意識してのことでしょう。いわゆる「抑止力」です。北朝鮮は独裁国家です。国内では”独裁”は通じますが、海外では通用しません。イラクやリビアがそうであったように、核をもたない独裁国家は、最終的にはアメリカに倒されてしまう。つまり、自分たちの独裁体制を維持するには核を保有し「いつでも反撃できる」ことを示す必要があると考えたのです。