NATO加盟国をはじめ、世界はロシアへ厳しい制裁
2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻しました。この暴挙を世界の多くの国が非難し、アメリカやNATO(北大西洋条約機構)加盟国は、ロシアに対してさまざまな制裁をかけました。日本もその一員です。
具体的には、金融制裁(海外の銀行にあるドルやユーロの凍結)、輸出規制、輸入規制、関税優遇の取り消し・撤回、超富裕層の資産凍結などです。これに対し、プーチン大統領は「強い制裁は宣戦布告とみなす」と宣言しています。
日本はプーチン大統領やその家族の個人資産も凍結したので、アジアの他の国よりも強い態度に出たと言えるでしょう。プーチン大統領からすれば「日本は俺に喧嘩を売った敵国」と映るわけです。つまり、日本はもう戦争に加わってしまったのです。
「なぜ喧嘩を売るようなマネをしたのか?」と言う人もいるでしょう。「平和主義を貫くべきだ」と思う人もいるでしょう。その気持ちはよくわかります。また、日本が憲法に定めた「平和主義」も世界に誇れるものだと思います。しかし、しかし! なのです。
日本は「知らん顔」をしていればよいのでしょうか? 日本だけが「平和な状態」を保つことは可能なのでしょうか? 残念ながら、答えは「NO」です。なぜなら、私たち日本国民が「知らん顔」をしても、「平和」を保とうとしても、すでに私たちを標的にしている者がいるからです。虎視眈々と私たちを狙い、隙あらば、あるいは弱みを見せたら、すぐにでも攻め入ろうとしている国があるからです。
しかも、一ヵ国ではなく、複数の国に狙われているのですからやっかいです。私たちが抱える危険性は、開戦前のウクライナよりも高いと言えるでしょう。ロシア、北朝鮮、中国――。彼らは、なぜ日本を狙うのか。私たちはこれからどうなるのか。どうすればいいのか? これはゲームでも他人事でも社会の授業でもなく、一人ひとりに突き付けられた現実なのです。
佐藤まさひさ
参議院自民党国会対策委員長代行
自民党国防議員連盟 事務局長