7-9月期の決算発表がスタート
<1桁台の増益率となる見通し>
■10月に入り7-9月期の決算発表がスタートします。決算発表が集中するのは10月下旬から11月第2週です。現時点でコンセンサス予想を見ると、売上高の伸び率は4-6月期とほぼ同水準ですが、経常利益が前年同期比+4.3%、当期利益が同+7.2%と1桁台の増益率にとどまる見通しです。
業種によってまちまち
■業種別に7-9月期の当期利益を見ると、製造業は前年同期比+5.1%、非製造業は同+10.3%です。製造業では食品、繊維製品、石油石炭製品、鉄鋼、非鉄金属などが同▲20%~▲80%の減益となる見通しです。一方、機械、電気機器、輸送用機器は同+20%前後の増益となる見通しです。非製造業では陸運業、空運業の黒字転換が予想されています。
今後の展開:業種間のばらつき拡大と下方修正リスクに留意
■足元の生産活動、設備投資計画は堅調で、企業活動は好調です。その一方で、円安や輸入物価の高騰によるコスト負担の増加が業績に悪影響を与えており、企業業績は業種間のばらつきが拡大し、全体として増益率が抑えられやすい状況にあります。加えて、10-12月期はさらに増益率が低下することが見込まれており、一段の下方修正リスクにも留意する必要がありそうです。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『「7-9月期の企業業績」は1桁台の増益率となる見通し【専門家が分析】』を参照)。
三井住友DSアセットマネジメント株式会社