(写真はイメージです/PIXTA)

相続が発生すると、必要な手続きや書類、確認事項がたくさん出てきます。遺言がある場合とない場合でも手続きの流れが変わるため注意が必要と、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士はいいます。みていきましょう。

相続手続きを専門家に依頼すべき場合とは?

相続手続きを専門家に頼らず完結させられる場合がある一方で、専門家の手を借りなければ難しい場合も存在します。なかでも、次の場合には特に専門家へ依頼したほうがよいでしょう。

 

相続人同士に「争いが起きている場合」や「今後争いになりそうな場合」

相続人間で遺産分割協議がまとまらないなど争いが起きている場合には、当事者間での対応ではらちが明かない可能性が高いでしょう。このような場合には、早期に弁護士へ相談してください。

 

なお、弁護士法72条の規定により、相続争いの仲裁や代理交渉をすることができる専門家は弁護士のみとされています。

 

相続税申告が必要となる場合

相続税の申告や納税が必要な場合には、税理士へ依頼したほうがよいでしょう。相続税申告を自分たちで行うことが、法律で禁じられているわけではありません。


しかし、相続税申告は複雑であり、専門家以外が誤りなく仕上げることは困難です。計算を間違えたり本来であれば適用できる特例を見落としたりして、余分に税金を支払ってしまうかもしれません。

 

また、自分で行った申告では申告漏れや誤りがある可能性が高ため、税務調査に入られるリスクも高くなります。無用なリスクを避けるため、相続税申告は専門家へ依頼した方がよいでしょう。

 

不動産登記など難しい手続きを代行して欲しい場合

相続手続きのなかでも、不動産登記は比較的難易度の高いものです。自分で行うことは容易ではなく、仮に自分で行おうとすれば手続き方法を調べたり法務局に事前相談へ出向いたりすることに、多大な手間が生じてしまうことでしょう。

 

不動産登記の専門家は、司法書士です。難しい手続きは無理に自分で行うのではなく、専門家へ依頼することをおすすめします。

 

手続きに割く時間が取れない場合

相続手続きは、平日の日中におこなうべきものが少なくありません。これは、忙しい人にとっては非常に大変です。手続きに必要な時間を取ることが難しい場合には、手続きを専門家へ依頼するとよいでしょう。


どこまでの手続きを代行してくれるのかは事務所によって異なりますが、行政書士などは、金融機関の解約手続きなどまでまとめて代行してくれることが少なくありません。

 

まとめ

身内が亡くなると、慣れない膨大な手続きが必要となります。なかには期限のある手続きも存在しますので、期限管理に注意しつつ漏れなく手続きを進めるようにしましょう。相続手続きを、自分ですべて行うことは容易ではありません。必要に応じて専門家を活用することをおすすめします。
 

 

堅田 勇気

Authense法律事務所
 

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