(写真はイメージです/PIXTA)

資産運用で「大損」を避けて長期にわたり安定した運用をおこなうには、分散投資が基本であり、最善でしょう。また、ひとくちに分散投資といっても、商品の分散、時間の分散、地域の分散といった複数の方法があります。そこで、分散投資の具体的な方法やメリット・デメリットについて、株式会社バンカーズが解説します。

組み合わせも可能…主な「分散投資」のジャンル

分散投資とは、1つの投資先や投資商品に自分の資産を集中せずに、さまざまな投資商品に投資することを意味します。

 

分散投資のなかには、主に金融商品の分散、時間の分散、地域の分散があり、これらを自分なりに組み合わせて分散投資をおこないます。

 

まずは、3つの分散投資の方法や、それぞれのポイントを紹介していきます。

 

1.「金融商品」の分散

さまざまな種類の金融商品に投資することで、分散投資が可能です。

 

株式や債券、投資信託、ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)など、現代では個人投資家でもさまざまな金融商品に投資するチャンスがあります。

 

一般的に種類の異なる金融商品はそれぞれ異なるリスクを有しているため、特定の金融商品の価格や利回りが下落したとしても、他の金融商品の投資収益によって損失を抑えることが可能です。

 

また、同じ種類の金融商品のなかでも、たとえば業種や規模の異なる株式に投資するなど、特徴の異なる商品に投資することでも分散効果が発揮されます。

 

したがって、金融商品の種類や商品の特徴に着目して、さまざまなタイプの金融商品に分散投資するのがおすすめです。

 

2.「時間」の分散

ある一時点の金融商品の価格が割高なのか割安なのか判断するのはプロでも容易ではありません。

 

同一の金融商品でも、時間を分散して少しずつ投資をおこなうことによって、自然とさまざまな価格水準の時に投資をおこなうことになるため、高値掴みを防ぐことができます。

 

時間による分散投資の効果をさらに高める手法として、ドルコスト平均法の実践がおすすめ。これは、価格水準に関わらず定期的に同じ金額で投資を行う手法です。

 

このように投資することで、金融商品の価格が高い時には購入量が少なくなり、安い時には多くなります。自然と有利な価格の時に多く購入することが可能なため、投資成績が安定しやすいのです。

 

時間による分散投資を取り入れれば、より安定的な運用が可能になるでしょう。

 

3.「地域」の分散

さらに分散効果を高める方法として、投資の地域を分散させる方法があります。

 

たとえば、日本の株式市場はバブル期に高値を記録して以降、30年ほど最高値を更新していません。このように特定の地域だけに着目すると、金融商品の分散や時間分散だけでは投資収益を上げるのが困難なほど、長期間にわたり価格が低迷するケースもあります。

 

そこで、たとえば同じ先進国でも株価が堅調な米国や、さらに高い成長率が追い風要因となる新興国など、他の地域の金融商品に目を向けてみるとよいでしょう。

 

現在ではソーシャルレンディングや投資信託、FXや株式など、個人投資家でも海外の資産に投資する方法は多数あります。

 

日本以外の地域にも分散投資することで、リスクを抑えながら、投資効果を高めることが可能です。

 

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※本記事は、株式会社バンカーズ(Bankers)のコラム「Bankersノート」より抜粋・一部再編集したものです。

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