銀行のほうが低金利だが…あえて「ソーシャルレンディング」で資金調達する企業があるワケ (写真はイメージです/PIXTA)

投資家が投資した資金がファンドを通じて融資先に貸し出され、その利息をもとに投資家に配当が支払われるソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)。つまり、ソーシャルレンディングの利回りが高ければ、多くの場合その分高い金利での融資が行われているということです。では、その融資先はどのような企業なのか、また、安心して投資できる先なのでしょうか。株式会社バンカーズが解説します。

資金調達手段…国内企業の多くは「借入」を選択

新しい店舗を開く、工場を増設する、営業用の不動産を取得する、取引拡大を狙って仕入れや在庫を増やすなど、企業は前向きなことに取り組む場合、自己資金だけではまかないきれない時に、借入や株式での資金調達を考えます。

 

株式の場合は、出資してくれる人を探すのが大変ですが、融資の相談に乗ってくれる金融機関や公的機関が日本にはたくさんあります。ですから、ほとんどの企業はまずは借入による資金調達を考えるのです。

資金を調達したい企業はどこから借り入れるのか?

一番金利が低いのは銀行や信用金庫などです。場合によっては1%未満で借りることもできるでしょう。ただし、当然審査も厳しくなります。前提として、過去3期分の決算書の提出が求められ、直近決算が赤字の場合、新規の借入はまずできません。

 

また、設立から間もない会社であったり、担保や代表者の保証能力が乏しい場合も融資の取付けが難しいです。

 

仮に決算が黒字で、銀行との取引期間が十分にあったとしても、借入期間が長すぎたり、逆に短すぎたり、金額が大きすぎたり少額すぎたりしても、銀行としてはリスクと手間を考えて融資に消極的になりがちです。

 

つまり、銀行融資とは低い金利という魅力がありますが、利用するには非常に高いハードルがあるのです。

 

借入をする側にとっても、借入の際にはいろいろな要素を検討します。そもそも、融資を利用する決め手は金利が一番低いかどうかだけではありません。期間、担保・保証、迅速な審査、返済の自由度、取引実績など、複数の要素があります。

 

そして、資金需要者は最も優先度の高い条件に合致する融資を提供してくれる金融機関と取引をするものなのです。

 

その結果、銀行以外の金融機関(いわゆる「ノンバンク」)が、世の中のさまざまな資金需要に応えているわけです。

 

たとえば、不動産担保が十分にあったり、返済原資に十分な合理性が認められて返済確度が高いと判断されれば、直近決算が赤字であったり、あるいは創業間もない企業でも融資を行う場合もあるわけです。

 

ソーシャルレンディングも、そのようなノンバンクのひとつと位置付けられ、銀行では対応できないけれども、返済可能性の高い取引先を見極めて融資をしているのです。

 

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    バンカーズは、貸金業者としての歴史を有する泰平物産株式会社を母体とし、2019年に現社名に変更。第2の創業期として、金融機関、IT業界の出身者が参画し、「その投資は、日本の未来へ」をフィロソフィーに、2020年12月に融資型クラウドファンディングサービス「Bankers」を開業しました。これまで不動産や診療報酬を中心としたファンドを組成し、分配遅延・貸し倒れは0件です(2022年8月末日現在)。


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    著者紹介

    連載終わらない低金利時代…「融資型クラウドファンディング」が注目される理由

    ※本記事は、株式会社バンカーズ(Bankers)のコラム「Bankersノート」より抜粋・一部再編集したものです。

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