速く走るのに必要な姿勢「ベースポジションホップ」
父親 なるほど。ランニングとスプリントは動き方が違うだけでなく、使っている力もまったく違うのですね。
和田 そうなんです。お父さん。走っているときに地面に着くのは両足ですか? それとも片足ですか?
父親 え、当然片足ですよね?
和田 そうですよね。では次に、実際に接地する瞬間の姿勢、ベースポジションで片足のホップをしてみましょう。この種目を「ベースポジションホップ」と言います。僕がお手本をお見せするので、お父さんも一緒にやってみましょう。
父親 和田さん、これは難しいです。なんか、うまく弾めません。ベースポジションホップを上達させるにはどうしたらいいのでしょうか?
「ベースポジションホップ」を習得する3つのポイント
和田 大きく分けて3つのポイントがあります。自分のどこに課題があるのかを見つけていってほしいです。
ひとつ目は、足を引き上げる力が弱いことです。これはのちに鍛えていく腸腰筋という速く走るために重要な筋肉が関わっています。
腸腰筋が弱くて働いていないと、弾んでいるときに浮き足が落ちてきてしまったり、上体が後ろにのけぞってしまったりしてしまいます。
この課題は、『走り革命理論講座Ⅰ』の練習を継続的に行うことで、腸腰筋が強くなり誰でもクリアすることができます。
2つ目は、着き足における片足立ちのバランス能力です。そもそもバランスがとれないと弾むことはできません。このタイプの方は、弾んでいると一ヵ所にとどまることができず、前後左右に移動してしまいます。
この課題は、ベースポジションを継続して練習することでクリアできますのでご安心ください。
そして3つ目が、着き足の体重が片足にかかることへの耐性です。片足で弾むことに慣れていないというタイプですね。膝が曲がったり、足首が固定できず、踵が落ちてしまったりします。
この課題はアンクルホップやベースポジションホップの練習を継続することで、皆さん別人のように変わっていきクリアすることができます。
父親 3つのポイントを基に、自分の動きのどこに課題があるかを見つけて、練習を繰り返していけばいいのですね?
和田 そのとおりです。課題に対し正しい解決方法に当たる練習を、正確な動きで継続的に行うことで誰でも課題をクリアし確実にレベルアップすることができます。
そして、このベースポジションホップは、スプリントテクニックの習得で大きなポイントである、重心の真下に接地する感覚を養う上でとても大切なテクニックと言えます。