最近見かけない昭和の遊具「ホッピング」とボルトの共通点が教えてくれる、「誰でも足が速くなる走り方」 (※写真はイメージです/PIXTA)

「足の速さは、もって生まれた才能である」と考える方も多いかもしれませんが、誰しもが速く走れる可能性を秘めていることが近年の研究で明らかになってきました。ジャマイカでウサイン・ボルト氏とトレーニングした経験を基に「走りの学校」を創設した和田賢一氏の著書『走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック』(KADOKAWA)から一部抜粋し、「誰でも足が速くなる走り方」について解説します。速く走るために必要な「空中スイッチ」について前回お話しました。ご興味のある方は本連載を遡って閲覧することをお勧めします。今回は「空中スイッチ」を可能にするテクニックについて

なぜ、鉛筆をタテにして真っすぐ落とすと跳ね返るのか

父親 地面反力をもらうテクニックを身につけたら、空中スイッチができる、空中スイッチができたら、接地が短くなってブレーキになる動きが少なくなり速度が上がる。

 

和田 そのとおりです。そして、それだけではありません。腱が生み出すバネの力は、より短い時間で強い力を発揮できるのです。

 

次に、地面反力をもらうためのポイントである、腱とバネについて説明させていただきますね。説明後は、そのテクニックを習得するための練習を行っていきましょう。

 

父親 よろしくお願いします。

 

和田 お父さん、またまた質問をさせてください。

 

父親 はい。

 

和田 鉛筆を机の上に落としてコンコンと弾ませた経験はありますか? もしくはイメージをすることはできるでしょうか?

 

父親 はい。考え事をしているときは無意識にやってしまいます。なんか、あの弾んで勝手に戻ってくる感じと音が心地よくて。

 

和田 鉛筆って、筋肉ついてますか?

 

父親 和田さん、こっちは真面目にやっているんです、変な質問しないでくださいよ。ついていないに決まってるじゃないですか。

 

和田 では、なんで鉛筆は、勝手に上に弾んで戻ってくるのでしょうか?

 

父親 え……なんでって……。

 

和田 鉛筆を横にして同じように机に落としても返ってこないですよね? なぜ縦にしてまっすぐ下に落とすと勝手に跳ね返ってくるのでしょうか?

[図表1]鉛筆の弾み方

 

父親 すみません。何度もやったことはあるのですが、考えたことがなかったです。

 

和田 安心してください。お父さんだけでなく多くの方がやったことがあるけれど、深く考えたことがないことです。実は、鉛筆の弾み方はスプリントと一緒なんです。

 

物理的には細かい理由があるのですが、誰にでもわかるように簡単に言うと、〝堅くてまっすぐの棒は弾む〟ということです。

 

父親 それはなんとなく理解できます。「コンッ」て音がしながら跳ね返ってきます。

 

和田 そうです。そして、このまっすぐな棒の力と、そこにかかる重さ、そしてそれを堅いバネを通して地面に伝え、大きな力が返ってくるようにできているのが、昔流行ったホッピングというものです。

 

父親 あー! それ、子どもの頃にやっていました! ピョンピョン弾むおもちゃですよね!? 何回弾むか、友達と勝負したものでした。

 

和田 その遊びです。

 

あれはよくできていて、堅くてまっすぐな棒に誰もが持っている体重を短い時間でかけ、それを強いバネに伝えることにより、強い力が地面から跳ね返ってくるのです。

 

[図表2]ホッピング

 

父親 棒とバネ、今考えるとすごい構造ですね。あんな能力がもし私にもあったら、速く走れたのかもしれませんね(笑)。

 

和田 何をおっしゃいますかお父さん。あのバネの構造は僕たちの身体のなかにあるんですよ。

 

父親 え、どういうことですか?

 

和田 説明させてください。

 

まず、まっすぐな棒は、まっすぐ伸ばした足が棒になりますよね? そして上からまっすぐ落とすと、地面反力をもらって弾みます。でも、それだけでは高く弾むバネにはなりません。バネを簡単に説明すると、①堅くてまっすぐな棒が弾む力と、②腱の力の足し算で生まれるもの、と言うことができます。

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    走りの学校 校長

    1987年、東京都江戸川区出身。子どもの頃の夢はプロ野球選手になることだったが、周囲の人に「才能がない」と言われ挫折。スポーツトレーナーを目指す過程で、ライフセービング競技であるビーチフラッグスに出合う(世界選手権2位、全日本選手権3連覇達成)。
    世界記録保持者でオリンピック金メダリストのウサイン・ボルト氏と3カ月間練習を共にし、100mのタイムを1秒縮める。その経験を基に誰でも足が速くなるための『走り革命理論』を構築。
    その後[走りの学校]を創設し、校長として全国に教室やオンライン教室を展開。プロ野球選手やJリーガーなどプロ選手へのスプリント指導、走り革命理論講座を開催するなど、多方面で活躍。
    YouTubeチャンネル『[走りの学校]足の速さは才能じゃない!!』は登録者数14.7万人(2022年7月末現在)の人気チャンネルとなっている。

    著者紹介

    連載走り革命! 誰でも足が速くなれる根拠とテクニック

    本連載は、和田 賢一氏の著書『走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック』(KADOKAWA)から一部を抜粋し、再構成したものです。

    走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック

    走り革命理論 今まで誰も教えてくれなかった「絶対に足が速くなる」テクニック

    和田 賢一

    KADOKAWA

    YouTube登録者数14.7万人の【走りの学校】校長・和田賢一が伝授! ジャマイカでウサイン・ボルト氏とともにトレーニングした経験を基に構築した至高の理論。走りには「ランニング」と「スプリント」の2種類あることから始まり…

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