2012年、経済最優先を掲げてアベノミクスを推進した安倍晋三政権は、日銀による大胆な金融緩和など「3本の矢」を掲げ、在任中に株価は3倍近くに跳ね上がった。しかし、実体経済に高揚感はなかった。北見式賃金研究所長の北見昌朗氏がアベノミクスの8年間を検証します。

正規雇用者は473万人増加した事実

批判されることの多いアベノミクスだが、データを読むと大きな「功」がある。それは正規雇用者の増加だ。正規雇用者は3485万人になり、473万人も増えた。これまで正規雇用に就けなかった人が就職できたのだから、この功績は大きい。

 

〇正規雇用者の人数

 

2012年の人数 3011万人
  ↓
2019年の人数 3485万人(473万人増、15.7%増)

 

〇平均年収の上昇

平均年収は、非正規雇用者を含んだ場合、28万円増になった。

 

非正規雇用者を含む勤労者の平均年収
2012年の平均年収 408万円
  ↓
2019年の平均年収 436万円(28万円増、7.0%増)

 

正規雇用者のみの場合、37万円増になった。

 

正規雇用者のみの平均年収
2012年の平均年収467万円
  ↓
2019年の平均年収504万円(37万円増、7.9%増)

 

長年続いた年収の落ち込みに歯止めをかけたという点で、アベノミクスは確かに効果があった。

 

 

非正規雇用者を含む勤労者の年収分布は、「400万円以下」の人が減って、全体的に底上げになった。「400万円以下」のウエートが下がって「400万円超800万円以下」の中間層が増えた。

 

 
 
 

 

北見 昌朗 北見式賃金研究所所長

 

 

↓コチラも読まれています 

ハーバード大学が運用で大成功!「オルタナティブ投資」は何が凄いのか

富裕層向け「J-ARC」新築RC造マンションが高い資産価値を維持する理由

 業績絶好調のジャルコのJ.LENDINGに富裕層が注目する理由 

コロナ禍で急拡大!トラックリース投資に経営者が注目する理由

  「給料」が高い企業300社ランキング…コロナ禍でも伸びた会社、沈んだ会社

日本人の給料

日本人の給料

浜矩子、城繁幸、北見昌朗、坂田拓也、野口悠紀雄 ほか

宝島新書

日本人の平均年収は20年の長きにわたり長期減少が続いている。2000年代には世界経済が伸長して日本の企業の業績も向上したが、給料は上がるどころか、下がり続けた。 日本人の給料減少は先進諸外国と比較すると際立ってくる。…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録