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「住まう」→「住む」でいいじゃないか…
紙媒体の住宅情報誌や、新聞の折り込みチラシ等で目にする不動産広告ですが、「なぜこんな言い回しなの?」「これってどういう意味?」と疑問を感じるキャッチコピーを見かけることはないでしょうか。
たとえば「住まう」というワード。なぜ普通に「住む」としないのでしょうか。
また、渋谷の松濤や世田谷の成城といった高級住宅街の形容詞に使われる「静謐」「羨望」など、日常では使わない言葉のオンパレードです。
なぜ不動産広告は不思議なワードで溢れているのか、その理由を見ていきましょう。
不動産広告に「使用不可」のワードがたくさんあるワケ
実は、不動産広告の文章表現には厳密なルールがあります。それは、不動産広告の内容が正しいかどうかどうかを審査・調査している不動産業界団体「公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会(公取協)」が定めたものです。
公取協が指針とする「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」の第18条第2項によると、以下のようなワードを使用して不動産広告を作成するときは、それぞれのワードの裏付けとなる合理的な根拠を示すことが必要で、それができない場合はそのワードの使用をNGとしています。
など
世間話ではスルーされる他愛ないワードも、公共性の高い広告媒体では「優良誤認」や「地域差別」と受け取られる可能性があるため、公取協が厳しく監視しているのです。
NGワードを避け、さらにいい表現を模索した結果…
公取協の指針である表示規約やスポンサーの企業イメージに配慮しながら、不動産広告の編集者やコピーライターはNGワードと受け取られがちな表現を避けつつ、同じ意味合い、またはそれよりもイメージアップできる適切なワードを模索しながら広告制作に勤しんでいます。
※ ×はNGワード、△は使用できるものの言い換えたいワード、○は適切ワード