(※写真はイメージです/PIXTA)

先進国のなかでは経済成長率が低く、他国よりIT活用が遅れているといわれる日本。こうした現状について、日本のデジタル化を阻む要因として、巨大掲示板2ちゃんねる創始者かつ「論破王」として多様なメディアで活躍するひろゆき氏は「ある存在」を挙げます。はたしてその正体とは、また今後目指すべき「理想の日本像」とは……ひろゆき氏と元日本マイクロソフト社長の成毛眞氏が語ります。※本連載は、ひろゆき氏×成毛眞氏の著書『考えて生きる 合理性と好奇心を併せ持つ』(集英社)から一部を抜粋し、幻冬舎ゴールドオンライン編集部が本文を一部改変しております。

日本で「デジタル化が進まない」ワケ

ひろゆき(以下ひろ):目の前に便利なものがあっても、それを使おうとしない。日本は先進国の中でも一番低い経済成長率です。それはIT系の活用が遅れていることがひとつの原因といわれているじゃないですか。

 

成毛 眞(以下成毛):そうですね。そんなレベルなので、デジタルを活用するのが、遅れに遅れるのは当然。「カードだと、お金をつい使ってしまう」なんていうのは、すべてのデジタル化を阻む原因ですよ。だって、便利になってほしいとか生産性を上げてほしいという要求がないわけですからね。

 

ひろ:それって「自分は頭が悪くて、新しいことを覚える気がない」と表明しているようなもので、本来、恥ずかしいと思うべきことじゃないですか。

 

成毛:いや、恥ずかしいと思ってないかもしれませんよ。むしろ、昭和の頃のほうがそういったコンプレックスを持っていた。

 

ひろ:昔は「自分はわからないから、頭のいい人に任せよう」という感覚がありましたよね。でも、今って中途半端に頭の悪い人が、「俺がわからないのはおまえのせいだ。わかるように説明しろ」っていう流れがある。

 

成毛:それはSNSの影響が大きいかもしれませんね。論理的にものが考えられない人にも発言権が与えられたでしょ。しかも、日本語は読めても、文章の意味をきちんと理解できない人も多い。

 

ひろ:昔は、ある程度の知性がないと、メディアで発言する機会もなかったわけですからね。

 

成毛:そうやってSNSで発言し、自分はまともだと思って、自分の価値観で生きる。まあ、それはアメリカ人も同じですけどね。

 

ひろ:それでもアメリカが成長しているのは、とんでもないバカがいる一方で、一部の天才がすごいシステムを作って帳尻を合わせているからですよね。でも、日本はどっちもいないから悲惨な状況だったりします。

 

成毛:だから、日本のデジタル化が進むのはもう少し時間がかかりますね。

 

ひろ:ですね(笑)。

 

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“元日本マイクロソフト社長”と“論破王”

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成毛眞、ひろゆき『考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ』(集英社)

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成毛 眞 ひろゆき

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