(画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

中国の輸出は予想上回る躍進

中国税関総署が7日発表した7月の輸出は、ドルベースで前年同月比18%増と予想外に加速。今年1月以来、最も高い伸び率で市場予想は14.1%、前月(17.9%)から共に上振れた。一方、輸入に関しては2.3%増と6月の1%増から加速したもの、市場予想(4%)を下回った。

 

新型コロナウイルス感染拡大を受けた落ち込みから回復を目指す中国経済にとって今回の結果は心強い材料となったが、輸入に関しては不動産市場が不安定など内需の脆弱さが目立つ内容となった。

 

また、輸入の内訳に関しては、ウクライナ侵攻で米欧の制裁を受けるロシアからが約5割増となった一方、米国からの輸入はマイナスとなった。中国経済は7月も厳格な新型コロナウイルス対策を実施し、個人消費は前月に続いて伸び悩んだことも影響した。

 

輸出に関しては上海のロックダウンが6月に解除され、海外向けの生産や物流の回復が鮮明となっている。ただ今後は世界的に消費減速の兆しもみられ、輸出の重石になる可能性が指摘されている。

 

 

長谷川 建一

Wells Global Asset Management Limited, CEO/国際金融ストラテジスト<在香港>

 

 

 

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