合格は中学校の勉強の延長線上にしかない
▶定期テストは「きちんとやる」が正解
最初に、授業や定期テストなど学校の勉強をどのように進めていったか、また、受験に大きく関わる内申点の説明をしておこうと思います。
塾に通わない子にとって、学校の定期テストは成績の大きな指標のひとつです。当たり前のことですが、都立・県立など公立高校の入試は、中学校で学習する範囲から問題が出題されます。ただ、私立校は、学校によっては試験の出題範囲が広い場合もあり、少し話が違いますので気をつけてください。
では、高校受験にとって、なぜ定期テストが重要なのか?
▼高校入試は内申点を使うため、定期テストにしっかり取り組めば内申点の獲得につながる。
▼高校受験の合格は、学校での勉強の延長線上にしかない。
中学校では、中間、期末、学年末テストという定期テストが、年間4~5回行われます。中学校の成績は、定期テストの結果を中心に総合的に評価されています。内申点と学習の積み上げ、という二点において、定期テストは高校受験にも関係しているといえます。
東京の都立高校入試は、中3の1、2学期の5段階評価の内申を提出し、入試の得点に加算する方法なので、定期テストでしっかり得点をして、成績(内申点)を上げていくようにしましょう。公立高校は、各都道府県の教育委員会で内申点の扱いが決まっていて、実はその扱い方はバラバラです。受験予定校の内申の扱い方を確認しておきましょう。
【例】その他、公立入試の内申点(2020年度現在)
・神奈川県 ➡ 中2の9教科の単純合計と中3の2学期の内申を2倍にした合計点(135点満点)。
・千葉県 ➡ 中1、中2、中3の各学年の合計の135点満点。これに各校内申比重の換算を行う。
・大阪府 ➡ 中1、中2、中3の各学年9教科合計。内申点への換算は中3が重視される。比率は、中1:中2:中3=1:1:3。
このように換算比率など条件は違いますが、3年間の成績を内申点として扱う都道府県もあるので、その場合は、早いうちから内申を意識することが必要ですね。
定期テストは、学力の定着度を測るためのものです。定期テストのたびに、勉強を積み重ね内容を理解していくことで、学力がコツコツ積み上がるでしょう。受験前に慌てて勉強をし直すことを避けるためにも、定期テストを毎回大切にしてください。
中3になるまでは、受験はまだ先だと思いがちですが、年数回の定期テストに対し丁寧に勉強していくことは、実際に受験勉強になっています。中3最後の大きなテストである入試につながっていくのです。
定期テストはしっかり取り組む。
授業や定期テストは、基本的に学校の教材を中心に勉強できますが、授業のフォローアップと定期テスト対策には、通信教材+オンライン教材を組み合わせていました。「進研ゼミチャレンジ」と「スタディサプリ」です。
学校の授業でわかりにくかった部分や、理解を深めたい単元は、オンライン講義を見て授業内容を確認しました。通塾するスタイルでなくても、今は自宅でオンライン授業を受けることができます。機器や通信の環境が整うのであれば、うまく使っていきましょう。
また、ユーチューブの無料動画配信サービスを使ってもいいでしょう。例えば、葉一(はいち)さんの「とある男が授業をしてみた」は有名ですね。公式サイト「19ch(塾チャンネル)」には授業テキストが無料で掲載されています。
オンライン教材で、授業をフォロー。理解不足を解消。
塚松美穂
ライター・教育アドバイザー
学習支援コーディネーター