(※画像はイメージです/PIXTA)

内申点は定期テストの点数だけでなく、授業中の取り組みや提出物なども評価に影響します。特に「関心・意欲・態度」などの観点項目は、定期テストではなく、普段の授業や提出物で評価されている場合が多いです。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

学校の授業と定期テストの対策

中学校の成績は、定期テストの結果を中心に総合的に評価されています。内申点と学習の積み上げ、という二点において、定期テストは高校受験にも関係しているといえます。そこで定期テスト前、各教科は以下のように勉強を進めるとよいでしょう。

 

国語と社会は、通信教材と学校のワークやプリントを中心に勉強する。

 

英語・数学・理科については、さらに参考書も併用する。

 

●『中学定期テストの対策ワーク(中3)』(旺文社)

 

学校のプリントやワーク、通信教材で勉強したことを再確認するため、定期テスト対策に購入した参考書です。同様の参考書がいくつか出ています。

 

このように、学校の授業と定期テストの対策は、いくつかの教材を、用途別に組み合わせて活用するとよいでしょう。我が家はスタディサプリ(有料)を使っていましたが、今は無料の動画配信も増えました。

 

塾なしでも塾に負けないくらいわかりやすい授業動画が無料で見られるのです。自宅学習をするにはもってこいの時代になりましたね。

 

■組み合わせ例

 

●授業の復習&確認=オンライン動画
●定期テストに向けた勉強=学校のワーク・プリント・自分のノート+通信教材
●定期テスト前の確認=通信教材+参考書

 

勉強可能な環境があるにもかかわらず、「自宅では勉強に集中ができない」という子どもは意外と多いようです。場所を変えることで勉強モードになる子、自宅では誘惑に負けてしまう子、勉強とリラックスの場所を分けたいなど、理由はさまざまです。

 

たしかに、大人もリモートワークが増えて、仕事とプライベートの区切りが難しいと感じている方はいるでしょう。自宅での勉強も仕事も、本人の意志と集中力、そして気が散る原因を取り除くことも必要です。

 

誘惑があっても、優先順位をつけられる。
信念を持って誘惑に負けず行動できる。

 

これができれば一人前。自宅学習ができる子は、自分を律することができる子なのです。勉強するときはする。でも、必要なときにリラックスもできる。

 

中学生でも自分でメリハリをつけ、時間管理をすることが重要。オンとオフの切り替えができる受験生になれれば、社会人になっても大丈夫でしょう。

 

そして、勉強することは大切ですが、勉強するだけでは偏った大人になるように感じています。「知性」と同じくらい「人間力」が大切。どのように知性を使って生きていくかは、本人の志にかかってきます。

 

受験期は勉強ばかりでも仕方ありませんが、親としてはその人間性の部分をしっかり育てていきたいですね。勉強だけでなく、好きなことや没頭できる勉強以外のことがあるほうが、人生は豊かで楽しいものになると思いませんか? 受験を通し、勉強だけでなく人間的にも成長できる塾なしのスタイルを、多くの中学生が取り入れてくれたら、と考えています。

 

次ページ5教科以外の実技4教科を軽視しない

※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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