入試日から逆算して合格する学力をつける
計画表を作成する目的は、入試までの道のりを可視化するためです。受験生本人が、いま自分が何をしているのか、これは何のためなのか、どの場所にいるのかなどを知るため、受験勉強という見通しの悪い、不安な状況の道筋を見えるようにするためです。
1年後の目標までうまく走っていくには、その道のりが可視化できないと難しい。塾にはいっていないのですから、漠然としたままでは不安が募ってきます。
このとき、大切なことがひとつ。
▶常に「Xデー=入試日」を意識する
まず全体の考え方として、最終目標である入試日を設定し、そこから逆算しながら合格する学力をつけていきましょう。そのために何をすればよいのか、時間はどれだけあるのか、常に意識することが大切です。残された時間の把握ですね。その上で、道のりの途中にある出来事に合わせて、目標や勉強の計画を入れていきましょう。
具体的に我が家では、夏休みを節目にして①夏休みまで、②夏休み中、③それ以降、と大きく分けて考えました。①~③それぞれの期間で中期的な目標を設定し、勉強や準備の計画を立てました。
もし、このやり方では期間が長くて計画が立てづらいようであれば、全体のスケジュールは把握しつつ、例えば1カ月ごとに計画を立てても構いません。
Xデーまでの途中にあるポイントに対して目標を設定し、それを達成するために、必要なタスクを課して順にクリアしていけばよいのです。新しい目標やすべきことを順次追加して、きたるXデーに向けて受験プロジェクトは動いていきます。
この受験プロジェクト計画表に従って勉強を進めていけば、目標達成のために、すべきことがはっきりと見えます。やみくもに勉強するのではなく、自分が今、何のためにこの勉強をしているのか、この勉強がどこにつながっていくのか、自分で把握しながら進んでいけるというわけです。
最後に、計画表には1週間分の詳細なタスク(課題・作業)を書き込んでいきます。受験生は、その週のタスクをコツコツと勉強していくイメージです。まずは、各教科で使用する全てのツール、アイテムを書き出しておきましょう。
【例】今週のタスク
◦ 英語長文読解 ▲▲ページ進める
◦ 国語 漢字ドリル ××ページまで
◦ スタディサプリ 数学・関数の講義を見る
各教科の勉強ポイントや中期的目標、優先すべき課題などについては、親子で話し合いながら考えて決めていくといいでしょう。目標達成のために必要な具体的な勉強プランは、「××してみたら」「こう思う」などと、私の考えをアドバイスしました。ただし、本人が自分の課題について自ら考えることが大切なので、細かいタスクについては、息子が自分で選んで決めるようにしていました。