(※画像はイメージです/PIXTA)

「塾なし高校受験」では模試は受けっぱなしにせず、間違えた問題を解き直し、さらに結果の分析をすることで、次の目標や課題が見えてきます。ここでプランを見直し、入試に向かっていく受験生の学力もアップしていきます。塾なしで長男を志望校に入学させた塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)で解説します。

「塾なし高校受験」で大事な模試の活用

■計画をチェック、軌道修正をする

 

入試日までを逆算した計画を立てたら、計画を実行に移していきます。目標に向かって小さなタスクを完了させながら、学力と自信を積み重ねていきましょう。

 

計画表に沿って勉強を進めていくと、理由はさまざまですが、新しい課題などが見え、立ち止まるべきポイントがやってきます。例えば、模試の結果を受けたとき、三者面談後、勉強がはかどらないときなどでしょう。

 

実際には、計画通りにいかないのが当たり前。当初の計画は時間がたち受験勉強が進むにつれて、改善や追加すべき対策などが必ず見えてきます。そのときは軌道修正が必要です。躊躇せず、計画を見直しましょう。

 

実は、作戦を見直し、計画を修正していくことが、塾なし受験プロジェクトを成功に導く鍵になるのではないでしょうか。恐らく、最も計画の見直しが必要となるタイミングは、模試の結果を受けたときです。

 

模試は塾なし受験の必須アイテムです。模試を受けることで、主に①自分の学力の現状、②合格判定、③ライバル中の自分の立ち位置、などがわかります。

 

これらの模試の結果をしっかりチェックして分析する。まずは、自分で自分の学力を把握すること、実はこれがとても大切です。理解できている単元、理解不足の単元、ミスの傾向、自信のある領域、自分に足りない学力など、自己分析をしていきましょう。

 

次に、そこから学習面の作戦や計画を考えていきます。模試の結果は進路選択の参考にもなります。模試を受けるたびに、自己分析をしてその後の対策を考えてください。

 

学力の現状を知れば、今後どのような対策が必要なのかを考えることができます。現在の学力と目標とする学力の差をどうやって埋めていくか、どうすれば得点を最大化できるのか、模試の結果を見ながら親子で考えていきましょう。模試の結果分析は、次の学習プランの策定につながっています。

 

学習面のポイント

●弱点の発見
●強化ポイントや理解度の確認
●現状の計画・作戦の妥当性

 

模試の結果を受け、まず、得点がよりアップするために必要なプランやタスクの追加・修正をしてください。見えた課題に対しては、毎回対策をとるようにタスクを設定していきましょう。また、現在の学習の進め方がいいのか、他の方法はないかなど、その妥当性を判断できる場合もあります。

 

進路のポイント

●実力分析することで志望校決定の参考に

 

合格判定や累積順位などから、自分の実力や立ち位置がわかります。息子も模試結果を分析して、最終志望校を選択しました。

 

模試が出す合格判定の%はもちろんですが、ライバルたちの中でどのあたりにいるかの数字(累計順位など)を目安に、ある程度、志望校合格の可能性を予測しましょう。受験生本人が、受験するかどうかを決める際に、同じ模試を受けた第一志望のライバル中での順位が見えることは大きな判断材料になります。

 

志望校の選択については、実際に通う可能性のある学校は足を運んでおきたいものです。併願パターンなども出る模試の判定を参考に、情報収集と学校見学などを進めつつ、受験校を絞っていきましょう。

 

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※本連載は塚松美穂氏の著書『「塾なし」高校受験のススメ』(プレジデント社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「塾なし」高校受験のススメ

「塾なし」高校受験のススメ

塚松 美穂

プレジデント社

たくさんの習い事に、塾を掛け持ちしている小学生。中学生になれば、学習塾にいくのが当たり前の世の中で、周りを見れば塾通いのクラスメートばかり。「塾にいかないと子どもたちは希望する進路に進めないのだろうか」という疑…

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