メディア掲載は連鎖する
メディアに記事ネタを売り込む際、どんなメディアを対象にするかも重要です。どんな規模の企業でも、広報担当者や経営者は大きなメディアに記事を掲載してもらうことを目指し、記事を掲載してもらうと喜ぶ傾向があります。これはある意味では当然です。大メディアほど読者や視聴者が多く、影響力が大きいからです。
一方で、小さなメディアが自社について報道しても、まったく喜ばない経営者や広報担当者もいらっしゃいます。しかし、こうした考え方や行動は間違いです。なぜなら新聞や雑誌、テレビなどの記者の行動パターンを理解していないからです。記者たちは、取材をする前に、必ずその企業がどんな報道をされているか調べます。それにより、危ない企業ではないか、取材しても良い企業かどうかを査定しているのです。また、第三者による報道をよく読むことを通じて、その企業のことをきちんと調べてから取材しようとします。
大きなメディアに1回だけ記事が掲載された企業より、小さなメディアであってもたくさん報道されているほうが、どんな企業であるかを調べやすいわけです。企業のことを詳しく調べられるほど、記者側はその企業を安心して取材できます。こうした傾向は大きなメディアの記者ほど顕著です。
大きなメディアほど、自社や他社のメディアに掲載されたことがなく、信頼して良いかどうかわからない企業の記事を掲載することに厳しいからです。つまり、ほかで多く報道されているほど、大きなメディアで記事を取り上げてもらいやすくなるということです。逆に小さなメディアに記事を掲載してもらっていない企業は、大きなメディアにも掲載してもらえない状況が続くことになるのです。