「働き方」が大きく変わろうとしている現代。次世代のリーダーは何を意識し、どんな行動を取るべきか――。管理職に求められるリーダーシップのあり方を、具体的かつ体系的に解説します。

「人生100年時代」管理職の経験を大事にしてほしい

管理職というものを通じて習得するスキルに拘るわけ

 

100年時代ということを考えたとき、物心つく頃の経験なども大事ではあるが、トータルで最初の40年くらいというのが結構大事だと思う。社会に出てから20年くらいは仕事が楽しくて仕方がない時期なのだと思う。自分でも年々スキルが向上していくことを体感できたし、新しい気づきや学びをベースに、アイデアがどんどん出てくる。

 

40歳過ぎたら、学びの速度が遅くなるとか、名前が思いだせなくなるとか、老眼がくるとか、色々なことが言われている。でも、100年時代を考えたら、まだまだ半分も来ていない。職場によって時期は多様ではあるが、55歳とか、早いところでは55歳を過ぎたくらいから第一線を退くことを意識させられるようなところもある。職人でこの道40年の方でも「自分はまだまだ若造」という世界もあるが、大部分の職場では60歳定年という仕組みがかなり長いことつづいた。

 

そう考えると、100歳というスパンで物事を見てみると、多少定年が延長したところで、定年後の人生の長さは、大きな差はないようにも思える。人生を長いマラソンで考えたら、前半戦に人生の戦略を練り込んで、未来を明るいものにするために何をして、次の世代に何を伝え、何を残していくのかを考えていくのが重要なのではないかと思う。半分の50歳だと、準備に時間も必要だろうから早いに越したことはないように思う。

 

つまり40歳とか50歳くらいまでに、仕事の知識を自分の人生にも応用するために、多くの時間を使っている職場や仕事の時間を有効活用し、多くのスキルを身に付け、日々研鑽し、スキルを発揮して、一人ではなく、より多くの仲間と共に、社会全体で100年時代をより充実したものにしたい。つまりはマネジメントである。そんな考えが世の中に浸透したら、世の中は更に良いものになるに違いない。そんなことを考えているとワクワクする。

次ページスキルを発揮する場所は、職場だけでなく…

本記事は、2020年11月刊行の書籍『管理職魂』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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