組み合わせ法…「異なる要素を組み合わせる」
組み合わせ法のアイデア出しは、異なる要素を組み合わせる作業が中心となります。
たとえば、インターネット(スマホ)という新しい技術と既存の事業(市場)を組み合わせることにより、多くの事業が誕生しました(図表1)。このように、片方の軸(この場合は「技術」)を固定させるとより具体的にアイデアを発想しやすくなります。
逆に既存技術を新市場に適用して成功するケースもあります。富士フイルムでは、デジタルカメラの登場によって既存のカメラ市場が縮小する中で、中核技術である「フィルム技術」を写真以外のマーケットで活かす道を模索しました。そこで、写真フィルムの主成分であるコラーゲンに着目し化粧品市場に新たな活路を見出すことに成功したのです(図表2参照)。
このように、中核技術・ノウハウを活かして新製品・新サービスを開発して新市場に「転用」した例は少なくなく、ほかにもダイナマイトの原料であるニトログリセリンが心臓病の治療薬に転用されたケースなどがあげられます。
また、電話、PC、カメラ、音楽・ビデオ再生等日常のあらゆるデジタル技術を集約した「スマホ」はまさにこの「組み合わせ法」によって生み出された代表例といえます。さらに「スマホ」は、IoTにおけるコントローラーの役割も担っており、今後ますますその用途は広がっていくものと思われます。
なお、残りの2項目である「ギャップ活用法」と「アイドル活用法」については、改めて詳述します。
木下 雄介
カッティング・エッジ株式会社 代表取締役
中小企業診断士
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