香港・中国市場ともに底入れを感じさせる動き。中国の新規コロナ感染者減少も追い風に (画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数 21,559.59 pt (+1.87%)
中国本土株指数 7,549.58 pt (+2.03%)
レッドチップ指数 3,801.41 pt (+1.45%)
売買代金1,193億6百万HK$(前日1,318億5百万HK$)

香港ハンセン指数は3日続伸

21日の香港ハンセン指数は3日続伸となり、同1.9%高で引けた。前日に続いて経済正常化に向けた期待が相場を支える展開となり、中国本土の金融株が相場を牽引した。足元の中国の新規コロナ感染者が減少傾向であることも心理的緩和につながった。

 

20日の新規感染者(無症状者除く)は9人にとどまり、6日連続で100人を下回った。主要都市では深圳市と内モンゴル自治区では2日連続で感染者がゼロとなった。

 

10年英国債利回りが8年ぶりに2.6%を超えるなど、金利上昇を受けた買いが金融株を押し上げた。英銀のスタンダード・チャータード(2888)は前日比5%強の大幅高、HSBC(0005)も同4%近く上昇した。保険大手の中国人寿保険(2628)、中国中信銀行(0267)も連れ高と成り、そろって3%近く上昇した。

 

他には、オンライン医療サービスやエネルギー関連株が上昇した。マカオで8ヵ月ぶりに新型コロナウイルスの感染が発見されたことが不安視され、前日急落したカジノ・レジャー銘柄も買い戻しが入った。

 

香港電力大手の中電控股(0002)は業績予想の修正を発表し、前日比を7%下げて67.4で引けた。オーストラリア事業での先渡契約が大幅に採算悪化し、約72億元の損失を計上する見通しを発表したことが嫌気された。

石炭関連株が大幅上昇

中国本土株については上海総合指数が、前営業日比0.26%安の3,306.72と小幅に続落した。CSI300は同0.11%高の4,325.57で引けた。経済活動の正常化や景気刺激策の期待から指数はプラス圏で推移し、底堅い動きを見せていたが、引けにかけては約3ヵ月ぶりの高値水準だったこともあり利食い売りに押されて引けた。

 

22年3月末(FY2022)の税引き後純利益が前年(FY2021)の220万香港ドルから大幅に増益となり、6,600万香港ドルになると発表した石炭の採掘業者の南南資源(1229)が、前日比900%高と大幅上昇した。

 

同社株は、一時は同1,200%上昇の1.34を高値で付けた。石炭関連の同セクターには買いが集まり、綠領控股(0061)は同125%高、鉱業生産の蒙古能源(0276)は同22%と大幅高だった。

 

香港・中国市場は底入れを感じさせる動きをしており、下値を切り上げる動きになると予想している。

Wells Global Asset Management Limited, CEO 国際金融ストラテジスト <在香港>

シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。

2004年末に東京三菱銀行(現MUFG銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009年からは国際部門に異動しアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。

その後、MUFG銀行を離れ、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence (限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon Wealth Limitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。

2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset Management Limitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得し、最高経営責任者として、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。

世界水準の投資機会や投資戦略、資産防衛に精通。個人公式サイトなどを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。(個人ブログ:HASEKENHK.com

京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)、名古屋市生まれ

著者紹介

連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」

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