現役時代の人付き合いが再就職を大きく左右する
一番強いのは、知人からの紹介!
定年を迎えた時に、再雇用でなく再就職を選択する場合、それからのスタートでは自分が希望する職種につけるのは現実的には難しいでしょう。
ハローワークや人材紹介会社では60歳以上の求人は職種が限られています。選ばなければ仕事はありますが、希望職種のマッチングは難しいと言えます。
何十社応募してもなかなか決まらないので、100社ぐらいは受けるように助言されることもあるようです。もちろん諦めないで継続するうちに希望に近い仕事が見つかることもあるようですが、厳しいのが現実です。
しかし、知人からの紹介の場合は違ってきます。例えばこのような人です。
①再就職や起業している会社の先輩
②現役時代に仕事関係で知り合った他社の方(研修や同じ地区の営業マン)
③仕事とは関係ない勉強会や趣味の会などで親しくなった人
シニアの方の再就職は厳しいとは言え、こういった人たちからの紹介なら、比較的決まりやすくなります。長期間あなたと時間を共にしていて、あなたの実力や仕事ぶり、人柄を理解していて紹介しやすいからなのです。
「そんなにうまくいかないよ」と思われるかもしれませんが、再就職がうまくいっている人で、楽しく仕事をしている人は知人の紹介で働いている人が多いと、多くの方が言われます。私の知人でも、再就職で成功している人はこの場合が多いです。
普段から人とのつながりは大切にしておこう
Sさんは再就職を考えていた時に、前職で上司だった人とゴルフコンペで一緒になったので、「就活で動いているので何か良い所があればお願いします」と言ったそうです。その方が定年後再就職されたことを知っていたので、何かコネクションがあれば上手くいくのではないかと思ったそうです。
するとすぐにその元上司の方が勤め先の社長に話をしてくれ、就職が決まりました。Sさんのことを誰より理解しているので、推薦しやすかったのでしょう。
ここで大切なポイントは、普段から先輩方とのつながりは絶やさないようにしておくことと、自分が再就職をしたいことを声に出して伝えておくことです。真剣に伝えることはなく、「また何かお仕事の話がありましたら声をかけてくださいね」程度の軽いタッチでいいと思います。
仮にその人からお声がかからなくても、それを間接的に知った人から後日連絡が入る場合もあるので、まずは人に伝えることが肝要です。
よく、「自分には力があるから、黙っていても誰かが声をかけてくるだろう」と思っていても、誰からも声がかからない人がいます。実力をわかっていても、本人が希望していないのだろうと思い、声をかけない場合もあるのです。
また自分で気付いていない能力を人が評価して声をかけてくれるケースもあるので、就職の意思を伝えておくことが大切です。
いずれにしても、再就職では、その人の知識・スキルが必要とされているので、得意で好きな仕事ができる場合が多いと思われます。
また、持っている知識・スキルが貴重で、他にできる人がいない場合は、高年齢になっても必要とされ、仕事を長く続けられる可能性が高いかもしれません。
ただし、現役時代に会社で認められるような仕事をしていることが前提になります。そういう人であれば、他社からもお呼びがかかります。
現役時代からいい仕事をしておきましょう。定年前と定年後は別でなく、つながっていることを意識しておくことも必要です。
●知り合いの人に、再就職をしたいことを伝えておく。
●現役時代に、他から必要とされる実力をつけておく。
髙橋 伸典
セカンドキャリアコンサルタント
↓コチラも読まれています
ハーバード大学が運用で大成功!「オルタナティブ投資」は何が凄いのか
富裕層向け「J-ARC」新築RC造マンションが高い資産価値を維持する理由