(※写真はイメージです/PIXTA)

定年後、将来の独立のために専門分野を磨いたり、新たな知識・スキルを習得するために、どのよう学べばいいのでしょうか。セカンドキャリアコンサルタントの高橋伸典氏が著書『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

就活時、再就職中、再雇用中の学び方

定年後、将来の独立のために専門分野を磨いたり、新たな知識・スキルを獲得するために学ぶことは、とても大切なことです。

 

それではどこで、どのように学べば良いか、具体的に説明します。

 

▶定年後、ハローワークや職業訓練校で学ぶ

定年後、ハローワークに行く人は、失業給付金申請のためや就職先を見つけるために利用していることが多いと思いますが、スキル・知識を学ぶために利用している人は少ないと思います。

 

ハローワークでは多種多様なセミナー・研修・ワークショップが企画されていて、希望すれば受講を申し込めます。就職セミナーでは強み、得意、長所短所の洗い出しや面接指導、履歴書・職務経歴書の書き方などのアドバイスを受けられます。また、職業訓練もおすすめです。これは仕事を辞め失業中の人が、必要なスキルや知識を勉強することができる公的な職業訓練で求職者支援制度に基づいています。基本的に無料の3ヵ月〜6ヵ月、長いもので1年・2年とかかる職業訓練(1部有料)もあります。ハローワークで紹介され、各実施機関で受講します。

 

職業訓練のメリットは2つあります。

①自身にスキルが付くことで就職活動の幅が広がる

②条件を満たせば給付金を貰うことができる…訓練受講手当、通所手当、寄宿手当

 

シニアの方の受講が多いもの4つは以下です。

①PCスキルの職業訓練どのような職種でも必ずPC作業が伴うので、PCスキルを身に付けることで選択できる仕事の幅を大きく広げることができます。

 

②造園土木の職業訓練

勉強しておくことで、公共施設の造園、ゴルフ場の管理などの仕事をする際に有利になり、個人での仕事にもつながりやすくなります。造園自体がクリエイティブな仕事のようで、中高年には非常におすすめで人気の職種の一つです。

 

③ビルメンテナンスの職業訓練

ビルメンテナンスはビル内における電力・空調・給排水系の管理を行う仕事につながります。得られる資格としては「第二種電気工事士」「ボイラー技師」「消防設備士」などがあり、定年後、末長く仕事をすることができるでしょう。

 

④不動産系の職業訓練

不動産系職種だとフィナンシャルプランナーや宅建建物取引士(宅建)の資格が狙える職種で、職業訓練を受講することで合格率を上げることができます。

 

受講は委託された専門学校で行われるので、その学校と受講科目で関わりのある会社との関係から仕事が決まるケースもあると聞いています。

 

定年後のキャリアの幅を広げる意味でも受講される価値は高いと思います。

 

次ページ再雇用中でも将来に向けての学びを継続

※本連載は、髙橋伸典氏の著書『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書

退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書

髙橋 伸典

日本能率協会マネジメントセンター

この一冊で定年後の不安を払拭! 定年後の3大リスク(お金/仕事、孤独、健康)に対し、具体的に乗り越える方法を提示。定年後、どのようにすればいいか不安を抱えている人に贈る指南書です。

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