香港・中国本土市場は、寄り付き大幅安も、断続的に窓埋め (画像はイメージです/PIXTA)

香港在住・国際金融ストラテジストの長谷川建一氏(Wells Global Asset Management Limited, CEO)が「香港・中国市場の今」を解説していきます。

ハンセン指数 21,806.18 pt (▲0.29%)
中国本土株指数 7,609.56 pt (+0.04%)
レッドチップ指数 3,820.22 pt (▲1.39%)
売買代金1,803億5百万HK$(前日1,637億0百万HK$)

中国本土は、約3ヵ月ぶりの高値で大幅反発

香港株式相場は、欧米中銀の金融引き締めに対する不安感から株式相場が値幅を伴って下げたことにつられ、寄り付きは、香港ハンセン指数で前日比400pt超安から始まった。

 

しかし、中国政府が経済成長を重視した政策を着実に展開しようとしていることを好感して、日中には下げ幅を縮小し、一時はプラス圏まで回復する場面も見られた。同指数はアジア市場のなかでも堅調に推移し、前日比0.29%安と小幅安で引けた。

 

一方、ハンセンテック指数は前日比1.62%上昇した。中国の5月乗用車売上高が前月から回復したことを受けて自動車関連株が押し上げた。

 

中国本土の株式相場は大幅反発し、約3ヵ月ぶりの高値を付けで引けた。上海総合指数は前日比1.4%高の3,284.83、CSI300指数は同1.52%高の4,238.99で引けた。

 

中国乗用車協会が発表した5月の乗用車市場の売上高は186万台と前年比で12.6%減少した。ただ、4月との比較では57.6%上昇となり、約68万台の売上増加だった。乗用車生産についても同様に前月比で59.7%増加し、生産の再開は段階的に進み、6月の乗用車の生産・販売ともに前年比で10%以上の増加が見込まれている。

 

中国自動車の長城汽車(2333)は前日比9%反発し、吉利汽車(0175)、理想汽車(1211)はそろって5%上昇した。

 

一方で、不動産株は弱く、不動産開発の龍湖集団(0960)が前日比9%安、不動産管理の碧桂園服務(6098)が同4%安、中国海外発展(988)は同3%近く下落した。前日、決算を発表した動画配信サービスのビリビリ(9626)は前日比6%近くの下落、一時は同14%強まで売られる場面もみられた。

 

22年第一四半期の決算は売上高が市場予想を上回るも、赤字幅が拡大したことや売上高の見通しが市場予想を下回ったことが材料となった。

 

香港株式市場は前日にハンセン指数が約2ヵ月ぶりの高値水準をつけたが、米国株式相場が下落したことから、本日は上値が重い展開となった。

 

中国貿易統計が発表され、輸出の伸びが前月から大幅に上振れたが、反応は限定的であった。香港ハンセン指数は前日比で0.66%安と小反落で取引を終えた。

Wells Global Asset Management Limited, CEO 国際金融ストラテジスト <在香港>

シティバンク東京支店及びニューヨーク本店にて、資金証券部門の要職を歴任後、シティバンク日本のリテール部門やプライベートバンク部門で活躍。

2004年末に東京三菱銀行(現MUFG銀行)に移籍し、リテール部門でマーケティング責任者、2009年からは国際部門に異動しアジアでのウエルスマネージメント事業戦略を率いて2010年には香港で同事業を立ち上げた。

その後、MUFG銀行を離れ、2015年には香港金融管理局からRestricted Bank Licence (限定銀行ライセンス)を取得し、Nippon Wealth Limitedを創業、資産運用を専業とする銀行のトップとして経営を担った。

2021年5月には再び独立し、Wells Global Asset Management Limitedを設立。香港証券先物委員会から証券業務・運用業務のライセンスを取得し、最高経営責任者として、アジアの発展を見据えた富裕層向けサービスを提供している。

世界水準の投資機会や投資戦略、資産防衛に精通。個人公式サイトなどを通じて、金融・投資啓蒙にも取り組んでいる。(個人ブログ:HASEKENHK.com

京都大学法学部卒・神戸大学経営学修士(MBA)、名古屋市生まれ

著者紹介

連載国際金融ストラテジスト長谷川建一の「香港・中国市場Daily」

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