暗号資産の種類
暗号資産(仮想通貨)は大きく2種類に分けられます。
一つは「ビットコイン(BTC)」で、もう一つは「アルトコイン」です。アルトコインとはAlternative Coin(代替のコイン)という言葉の略称で、ビットコイン(BTC)以外の暗号資産(仮想通貨)を意味します。アルトコインの代表的な銘柄としては、「イーサリアム(ETH)」や「リップル(XRP)」などがあります。
ビットコイン(BTC)を代表とする暗号資産(仮想通貨)には多くの種類が存在し、それぞれに異なる特徴を持っています。今回は、代表的な三つの暗号資産(仮想通貨)について、特徴や開発目的などをご紹介します。
■「ビットコイン」について
ビットコイン(BTC)は暗号資産(仮想通貨)の代表的な銘柄で、現在、時価総額が最も大きい暗号資産(仮想通貨)です。中央機関や仲介者を必要としない、新しい決済システムとして、2008年に「サトシ・ナカモト」と名乗る人物が公表した論文に基づき開発され、2009年に配布が開始されました。発行上限枚数は2,100万枚に設定されており、新規発行にはマイニング(採掘)が必要となっています。このマイニングは、約10分に1回ブロックが精製されるよう自動的に調整される仕組みになっています。また、マイニングに成功したマイナーは、マイニング報酬として新規に発行されるビットコイン(BTC)を得ることができます。現時点でのマイニング報酬は6.25BTCです。
■アルトコイン「イーサリアム」について
イーサリアム(ETH)は、アルトコインの代表的な銘柄で、2013年にヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)によって考案されました。イーサリアム(ETH)の特徴として、「スマートコントラクト」と呼ばれる技術を利用している点が挙げられます。スマートコントラクトとは、契約をする際、第三者がいなくても自動で契約を執行することができる仕組みのことです。契約情報はブロックチェーン上で保存されるため、改ざんされるリスクは低く、仲介者が不要となるため、スムーズに契約を完了させることが可能です。また、イーサリアム(ETH)はプラットフォームとして活用されています。プラットフォームとは、様々なサービスの基盤を意味し、イーサリアム(ETH)をベースとしたアプリや暗号資産(仮想通貨)が開発されています。
■アルトコイン「リップル」について
リップル(XRP)の原型となるプロジェクトの歴史は2000年代にまで遡ります。もともとの始まりはカナダのソフトウェア技術者であるライアン・フッガーが2004年に考案した「リップル・ペイメント・プロトコル」で、その後、同プロトコルを基にしてMt. Gox創業者のジェド・マケーレブがビットコイン技術を応用したコンセンサスレジャーを開発。2012年に同プロジェクトの指揮権を事業家のクリス・ラーセンに譲渡しました。両者は同年にOpenCoin Inc.(後のRipple Inc.)を設立し、本格的に事業を開始します。そして同社は2013年にRipple Labs Inc.へ、2015年にはRipple Inc.へと社名を変更し、現在の主力事業である国際送金ソリューションの開発にシフトしていくこととなります。リップル社では、インターネットを通じて情報やデータが場所や時間を問わず瞬時に伝達・交換できるのと同様に、金融資産をはじめとするあらゆる「価値」資産の交換が瞬時に実行できる世界「価値のインターネット(Internet of Value)」の実現を目指しています。