嫌われて話しかけられない関係をつくる
■コミュニケーションのストレスを軽減するには
コミュニケーションの心構えとしてまず私が提案したいのは、「めんどくさい人や気が合わない人には、嫌われて話しかけられなくなってもよいという考え方を持つ」ということです。
何度かお伝えしてきたように、めんどくさい人との接触を回避する一番の近道は、「相手に『親しみが持てない人だな』と思われること」です。
めんどくさい人と話す機会が減れば、コミュニケーションストレスは自然と減りますので、「話しかけられない=いいこと」だという感覚でいればよいのです。
最初からぐいぐい距離を近づけてきて、あなたの心に土足で踏み込むようなめんどくさい人は、あなたが迷惑がっていても気づきません。
自分が心地よく感じられるラインの内側に踏み込んできたと感じたら、態度を変えてみてください。
話を聞く時に、斜めに構えてみたり、間にカバンを置く、腕組みをする、視線を合わせないなど、近寄りがたい、親しみが持てないと思わせるような態度で接するのです。
いろいろ試していくと、相手も少しずつ変化していくでしょう。
夫婦や家族などの親しい間柄でも、長時間一緒にいると知らず知らずのうちに疲れるもの。
まして苦手な人に合わせ続けるのはかなりストレスが溜まります。
周囲の人との距離を時々確認し、近づきすぎない距離感を保っていきましょう。
■嫌われない、憎まれない上手な断り方
自分のものさしで物事を判断できるようにすると、依頼やお誘いを断るシーンも出てくると思います。
そんな時に使える、「相手に不快感を与えない断り方」を3つのステップをご紹介します。
【相手に不快感を与えない断り方】
①感謝を伝える
②断りの理由と謝罪を伝える
③「次こそは」を匂わせる
この型の通りに断れば、たいていの場合、悪い印象を与えることは避けられます。
たとえば、残業をしてほしいと言われた場合は、すぐに結論を言うのではなく、「①感謝」を伝えます。
「ご依頼いただきありがとうございます」
「お声がけいただいてありがとうございます」
と言って、相手の気持ちや要望をいったん受け止めるのです。
いつも頼みごとをしてくる人に声をかけられると、感情が顔に出てしまいがちですが、ここはぐっとこらえて、笑顔でサラッと感謝を伝えるのを心掛けましょう。