(※画像はイメージです/PIXTA)

職場の人間関係は、近すぎず遠すぎず、相手も自分もストレスを感じない距離が、職場での人間関係における基本です。つまり、「業務が滞りなく行える関係」ということになります。産業医の井上智介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

近すぎず遠すぎず、ストレスを感じない距離

■自分を守るための「適切な距離」を保つ

 

私は、人の距離感というのは、0か100、仲がよい・悪いだけでなく、もっと曖昧なものだと思っています。

 

さらに言えば、距離感の捉え方や心地よい距離は、人によってさまざまです。

 

よく誤解されている方がいるのですが、この「距離」をみんなに対して同じにする必要はありません。

 

自分にとって心地よい距離が保てないと、エネルギーを消耗し、大きなストレスになってしまいます。

 

失礼な態度をとるのはよくありませんが、家族や恋人とに対する距離と、今日はじめて会った人との距離が同じではないように、人によって距離感が変わるのは自然なことです。

 

職場の人間関係の「基本の距離」は、「業務が滞りなく行える関係」です。

 

近すぎず遠すぎず、相手も自分もストレスを感じない距離が、職場での人間関係における基本です。

 

より親密になりたい相手であれば、自己開示をしたり、ランチを食べに行くなど、業務外でのかかわりを持つようにすればよいと思いますが、そうではない人にもそのようにしなければと考えるのは距離感を間違えていると言えるのではないでしょうか。

 

距離を近づけることは悪いことではありませんが、それは必須でもなければ、強要する・されるものでもないはずです。

 

職場で問題を抱え産業医の私に相談にいらっしゃる方には、こういった距離の取り方を間違えている人が多いのです。

 

この距離感を確認するのにちょうどいいのが、普段の会話で、「互いの役割に応じた話題」を超えるかどうかです。

 

職場の人であれば、互いの役割に応じた仕事の話だけでOKです。

 

家族の話やプライベートの悩みを話題にしたり、休日一緒に釣りに行く計画を立てるような間柄は、職場の人間関係としては距離が近いと言えます。

 

距離を取りたい、離れたいと思っている相手ならなおさら、間を埋めるために無理して雑談をしたり、過去の失敗談など、話題提供をするのはやめましょう。

 

沈黙の気まずさから、つい話してしまうというパターンもあると思いますが、沈黙ができるということは相手も雑談が苦手な証拠。案外相手も話したくないと思っている場合もあります。

 

2人っきりの時などは、特に気まずさを感じると思いますが、あなたばかりが気をつかう必要はありません。

 

人との距離感は、少しずつ縮めることはできますが、徐々に遠ざけるのは難しいものです。

 

初対面からオープンで心理的な距離が近い人もいますが、相手の人柄が十分に分からないうちは、無理してオープンマインドでいることをやめてみませんか。

 

まずはフラットに、会社内の立場に応じた距離感をベースに、人間関係を作っていきましょう。

 

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※本連載は井上基介氏が著書『職場のめんどくさい人から自分を守る心理学』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

職場のめんどくさい人から自分を守る心理学

井上 智介

日本能率協会マネジメントセンター

「仕事の悩みは人間関係が8割」だといいます。 職場ではさまざまな人と関わる必要があり、仕事の関係上、自分が人間関係を選ぶことも難しい。自分に都合の悪いことは無視する上司、融通がきかない部下、承認欲求が強く、自己…

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