S&P500にみられる「トレンド転換」のサイン
みなさんは最近の株価の動向をどう見ておられるでしょうか。
「株価はこのままズルズルと下がってしまうのだろうか」という不安をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。あるいは、「今度、戻ったらすべて売ろう」と思い、そうした機会が得られないままの方もいらっしゃるかもしれません。
最近の株価は『三尊天井』(head and shoulders pattern)のようにも見えます。ほかにも気がかりなパターンや経験則を見つけた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、重要なのは、すべてが下落しているわけではないということでしょう。
すべての資産が下落しているわけではない
そうした不安に対し、「いや、インフレはまもなく収まるから心配ない」とか、「バリュエーションは調整しても、業績は伸びるから心配ない」といった話を耳にするかもしれません。
筆者なら、「逃げ道はあります。そこに資金を分散させましょう」とか、「すべてが下がっているわけではありません。いまこそ中身をみて投資をしましょう」とお伝えするでしょう。
たとえば、成長株式は調整していますが、割安株式は底堅い動きが続いています。
それぞれを2000年前後と重ねれば、次のようになります(→米国リートも加えます)。
「株価が似ているのは偶然だ」と思われるかもしれませんが、チャートを形作る相場のテーマや物色、展開が似ているために、株価が似るのは不思議ではありません。米国成長株式に魅了された投資家が同じように市場から「押し出されて」いけば、結末も似る可能性があります。
もちろん大事なのは、そうした株価の予想ではなく、「逃げ道がある」と気づくということであり、その可能性に備えて分散するという「アクション」です。