首都圏と地方の収入格差は最大で2割ほど地方のほうが低いデータがあります。しかし、Uターン転職した人は「今の年収に満足しているか」を見ると、半数以上の人が「満足」と答えています。そこには減収が必ずしも生活の質の低下には直結しないということがあります。キャリアコンサルタントの江口勝彦氏が解説します。

地方のほうが満足が高い5つの理由

多少年収が低くても地方のほうが満足度が高くなりやすい理由としては、次の要因が考えられます。

 

・家賃が安く済む

第一に、都会より地方のほうが家賃が安く済む場合が多いことがあります。

 

新潟でいうと、ファミリーで住める2LDKや3LDKの家賃相場は月平均で5万円ほどです(2018年/総務省統計局「住宅・土地統計調査」より)。

 

また地価は新潟で最も栄えている新潟市中央区になると坪単価45万円ほどしますが、新潟市西区や東区では19万円台、長岡市でも15万円ほどと手頃です(2021年/国土交通省「地価公示」より)。

 

新潟市内中心部を除いて移動は車が基本なのでマイカーをもつことになりますが、ほとんどの物件で駐車場が併設されています。

 

・通勤のストレスが少ない

次に、長時間の通勤や満員電車のストレスが軽減します。都会では通勤時間が1時間なら短いほうで、1時間半や2時間掛けて通っている人のほうが多いかもしれません。地方では住む場所にもよりますが、マイカーで30分くらいが一般的です。

 

・自分や、家族との時間が増える

三つめとして、通勤時間が短縮することで、自分の自由に使える時間や家族との時間が増えます。

 

ワークライフバランスというと、「仕事もプライベートもほどよく」あるいは「プライベートを大切にする」というニュアンスが含まれます。しかし、Uターン転職で叶えるワークライフバランスというのは、「仕事も今までと同等もしくは今まで以上にやり、プライベートも充実させる」ことであると本書では定義します。

 

地方で働くことは都会で働くより仕事が楽というわけではなく、仕事はどこの企業も真剣勝負です。残業もあればノルマもあります。そういうなかでも、地方は仕事に集中できる環境が整いやすく、今まで以上に力を発揮できて心身が充実するうえプライベートを楽しむ余裕もできるという意味なのです。

 

・子育ての助けがある

四つめは、子育てのヘルプラインが多いことです。実家のサポートに加えて、地方では子育て世帯を県外から呼び込み永住してもらうために、施策として子育て支援をしている自治体が増えています。

 

例えば富山県では「とやまっ子子育て応援券」を発行しており、3歳未満の子どもがいる家庭を対象に第一子は1万円分、第二子は2万円分、第三子以降は3万円分の応援券が支給されます。

 

新潟県長岡市では「子育ての駅」という支援施設を開設しています。栄養士による育児相談や絵本の読み聞かせなど、年齢に合わせて利用できる催しがさまざま企画されています。

 

・ベストな仕事との巡り合い

五つめとして、Uターン転職によって自分が本来やりたかった仕事に出合うチャンスが広がります。

 

Uターンの場合は年収などの条件だけで転職先を選ぶのではなく、本人のキャリアや特性を活かせる転職先を業種の枠を超えて探すことができます。メンバーシップ型雇用でその人がいちばん力を発揮できる仕事やポストが与えられるため、充実した仕事ができる可能性が高いのです。

 

江口 勝彦
株式会社エンリージョン 代表取締役
キャリアコンサルタント

 

 

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    本連載は江口勝彦氏の著書『幸せのUターン転職』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋し、再編集したものです。

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    江口 勝彦

    幻冬舎メディアコンサルティング

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