年収1000万円の夫…地方に転職、年収500万円でも「手取りは12万円しか変わらない」ワケ

首都圏と地方の収入格差は最大で2割ほど地方のほうが低いデータがあります。しかし、Uターン転職した人は「今の年収に満足しているか」を見ると、半数以上の人が「満足」と答えています。そこには減収が必ずしも生活の質の低下には直結しないということがあります。キャリアコンサルタントの江口勝彦氏が解説します。

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世帯年収で年収ダウンを抑える方法

■世帯年収におけるUターン転職のメリット

 

希望年収を設定するうえでは「自分らしく満足して暮らせる金額はいくらなのか」を把握することが大事になってきます。

 

都会の年収700万円での暮らしと、地方の年収700万円での暮らしは同じではありません。地方のほうが家賃や物価が低い傾向にありますから、同じ年収なら貯蓄や自由に使えるお金は都会に比べて多くなります。

 

それに加えて、同居もしくは近くに住む両親からのヘルプラインが期待でき、妻が正社員として働きに出ることも可能になります。夫婦がフルタイムで働けば仮に地方転職で夫の年収が下がったとしても妻の年収でカバーできます。

 

都会でワンオペ育児で働きたいけど働けない、できてもパートが精一杯という妻がフラストレーションを溜めながら家にいるより、地方で正社員として生き生き輝いてくれれば夫にとってもうれしいはずです。

 

もう一つ、年収を考えるときに大事なことは「支給額」ではなく「手取り額」を見ることです。手取り額とは、税金や社会保険料などを引いたあとに残るお金のことです。

 

例えば、都会暮らしで妻は専業主婦、夫だけの稼ぎで年収1000万円の場合、手取り額は約720万円になります。この720万円で家賃や子どもの私立学費や塾代などを賄っていきます。

 

この夫婦が地方に転職して共働きをし、夫が年収500万円、妻が年収400万円になったとします。すると、夫の手取り額が約391万円、妻が約317万円で合計708万円となり、年収1000万円のときと約12万円しか変わりません。

 

これは年収額が上がるほど高い税率が適用されて天引きされる税額が大きくなるためです。

 

都会時代と手取り額は大差ないうえに家賃は安く、子どもが公立進学なら学費も多くは掛かりません。おまけに両親のサポートが付いてくるのです。そう考えると、地方のほうが余程ゆとりのある生活ができます。

株式会社エンリージョン 代表取締役
キャリアコンサルタント

1978年生まれ。静岡東高校から千葉大学教育学部に進学、2002年卒業。東京日産自動車販売に入社(関東実業団バスケットボール所属)。2003年、新潟アルビレックスBBに入団。翌年にABA(米マイナーリーグ)挑戦のため渡米。2005年に現役を引退。その後、妻の地元である新潟に定住し、リクルート新潟支社にてセカンドキャリアをスタート。自身が地方転職した経験を活かし、2010年に地方特化型の人材紹介会社エンリージョンを設立(リージョナルスタイル加盟)。現在は経営者でありながら、キャリアコンサルタントとして人材紹介や採用代行、転職支援などのサービスを提供している。

著者紹介

連載30代で「Uターン転職」を成功するポイント

本連載は江口勝彦氏の著書『幸せのUターン転職』(幻冬舎メディアコンサルティング)から一部を抜粋し、再編集したものです。

幸せのUターン転職

幸せのUターン転職

江口 勝彦

幻冬舎メディアコンサルティング

30代になると結婚や子どもの誕生、マイホームの購入、親の介護などさまざまなライフイベントを迎えます。 そのタイミングで都会からのUターン転職を考える人もいますが、年収やキャリア形成の不安から「自分が働ける場所はな…

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