「経済成長しなければ…」まもなく日本人に訪れる残酷な未来

経済成長率は一般的に国内総生産(GDP)伸び率のことを指します。経済が成長すれば税収が増える。税収が増えれば政府がそれを再投資します。それでまた経済、国民が豊かになります。経済が成長しないと、何が問題となるのでしょうか。日本経済の分岐点に幾度も立ち会った経済記者が著書『「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由』(ワニブックスPLUS新書)で解説します。

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経済成長しなければ日本人は貧乏になる

■経済成長が必要な理由経済

 

成長はなぜ必要なのでしょう。

 

人はみんな年を取ります。それゆえ、家族や社会は高齢者を養う必要があります。平均寿命が延びれば延びるほど、現役世代がその人たちを養わないといけない。さらに子供たちも育てないといけません。

 

高齢者が安心して暮らし、子供たちを育てて社会を次世代に繫げるには、現役世代の収入が増えることが不可欠です。そのためには付加価値、新しい価値が必要となります。それがないと収入の源泉になりませんから。

 

つまり前世代と次世代を支えるために必要なものは何かというと、それは「原資」なのです。そして原資はどこから来るかというと、経済成長です。

 

だから「ゼロ成長でもいい。いや、マイナス成長でもいいじゃないか。成長しなくてもいい。みんな静かに暮らして、それでいいじゃないか」というわけにはいかないのです。そうしたら、老人は姥捨て山に送り込んで早く安楽死させ、子供はつくらないとなってしまう。それしか選択肢はないのです。

 

隔絶された環境で、大人も子供も自給自足で生きるという方法もあるかもしれませんが、それでは子供をつくるのにも制限が出るでしょう。結婚もしにくくなるでしょう。長い間経済が停滞している日本は、そういう前兆というか流れにもうなってしまっているのではないでしょうか。

 

だから経済がある意味、実質成長率(物価変動の影響を除いた実質GDPで算出)で2%、名目成長率(物価変動の影響を除いていない名目GDPで算出)で3%という先進国の常識というか、このくらいは達成しないと厳しい。少子高齢化に対応できません。

 

ゼロ成長のままだと、日本国は滅びる。それは怖いから、外国人をどんどん入れなさい。中国人もどんどんいらっしゃい。中国の北海道の土地の買収も大いに歓迎ですよという動きが見られますが、こうなると、恐らくもう日本が日本でなくなるでしょう。

 

中国人が北海道の買収した場所に住みついてしまう。チャイナタウンとか中国人街がどんどんできる。中華料理を食べに行く「チャイナタウン」ではなく、ほんとうに中国人が住んでいるチャイナタウンです。そこでは「日本人と犬は入るべからず」とされてしまう可能性だってあります。近未来に中国人の住民が牛耳る地方議会が出てくるかもしれません。これを「日本」と呼んでもいいのでしょうか?

産経新聞特別記者、編集委員兼論説委員

1946年高知県生まれ。70年早稲田大学政治経済学部経済学科卒後、日本経済新聞入社。ワシントン特派員、経済部次長・編集委員、米アジア財団(サンフランシスコ)上級フェロー、香港支局長、東京本社編集委員、日本経済研究センター欧米研究会座長(兼任)を経て、2006年に産経新聞社に移籍、現在に至る。主な著書に『日経新聞の真実』(光文社新書)、『人民元・ドル・円』(岩波新書)、『経済で読む「日・米・中」関係』(扶桑社新書)、『検証 米中貿易戦争』(マガジンランド)、『日本再興』(ワニブックス)がある。近著に『「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由』(ワニブックスPLUS新書)がある。

著者紹介

連載日本人の給料が25年間上がらない残念な理由

本連載は田村秀男氏の著書『「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由』(ワニブックスPLUS新書)の一部を抜粋し、再編集したものです。

「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由

「経済成長」とは何か?日本人の給料が25年上がらない理由

田村 秀男

ワニブックスPLUS新書

給料が増えないのも、「安いニッポン」に成り下がったのも、すべて経済成長を軽視したことが原因です。 物価が上がらない、そして給料も上がらないことにすっかり慣れきってしまった日本人。ところが、世界中の指導者が第一の…

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