④クリーマ(4017)
売上高の推移:21年2月期が20.6億円、22年2月期(予想)が24.5億円、23年2月期(予想)が31億円。増収率は、前期から今期が19%、今期から来期が27%。
大株主:社長の丸林耕太郎氏が筆頭株主で29.1%(9/17時点)
■奥さんが「いい」と言った株はテンバガーになる?
クリーマは、ハンドメイド作品を販売するEC市場「Creema」を運営する会社。ECでの成約の10%が手数料として売上になる事業です。
この事業は、カラダノートなどと同じ感性の分野ととらえられます。理由は、取り扱う作品をハンドメイドに特化している点。アジア人は感性が豊かで、なかでも日本人は目に見えない価値を感じ取る感性が優れているとされます。「Creema」は、その感性を表現したり評価したりする場(インフラ)であると、私は考えています。感性がないとつくれない場なので、外国人投資家には理解されづらい分野かもしれませんが、日本市場では評価されるのではないでしょうか。
投資ではよく「奥さんの言うことを聞け」といわれます。数字を踏まえた合理的な判断を好む男性と違い、女性は感性が豊かで、消費者の視点で評価されるよい銘柄を見抜く目をもっているという意味です。「元祖テンバガー・ハンター」と称されるピーター・リンチさんの著書『株で勝つ』にも、奥さんがよいと言った株がテンバガーになったという逸話が載っています。じつは「Creema」は、私の妻や妻の女性友だちからの評価が高いのです。それも、成長力期待の中小型株に含めた理由の1つです。
⑤トヨクモ(4058)
売上高の推移:20年12月期が10.9億円、21年12月期(予想)が15.5億円、22年12月期(予想)が21億円。増収率は、前期から今期が42%、今期から来期が35%。
大株主:(株)ナノバンクが筆頭株主で48.1%。(株)ナノバンクは、代表取締役社長の山本裕次氏の資産管理会社(9/17時点)
■ありそうでなかった「安否確認サービス」の成長に期待
トヨクモは、サイボウズ(4766)のキントーンと連携した業務アプリ構築サービスと、クラウドを活用する法人向けの安否確認サービスを展開している会社です。
じつは社長の山本さんは、私が証券会社に勤務していたときの同期。その後、サイボウズに勤めて、キントーンと連携したアプリの事業をスタートしました。
注目してほしいのは、安否確認のサービス。安否確認サービスは、災害などがあったときに従業員の安全を確認したり、安否情報を集計して確認したりするサービス。自然災害の多い日本では、昨今、BCP(Business Continuity Plan=事業継続計画)の観点から、企業での安否確認サービスの導入や活用が進んでいます。ただし高額。そこで、格安にして、誰でも簡単に使えるようなシンプルなモデルをつくったのがこの会社です。市場を見ると、ありそうでないタイプのサービスであるため、これからさらに成長するのではないかと思っています。