企業情報の「アベジャパン・デラックス」に注目
四季報の企業情報は14のブロックに分けられています。各企業について知るために14の情報はそれぞれ重要ですが、すべて読み込むのは大変ですし、その必要もありません。有望株探しには14のうち6つのブロックを活用します。
14のブロックそれぞれにアルファベット(A~N)を当てはめると、そのうち本連載で有望株探しに使うのは、A、B、E、J、N、Dの6つです(図表1参照)。
この6つのブロックを「アベジャパン(A、B、E、J、N)、デラックス(D)」と覚えてください。
有望株探しは、基本的に「アベジャパン・デラックス」の6ブロックで完結します。
では、アベジャパン・デラックスから何がわかるのか、6ブロックを説明しましょう。
〈Aブロック〉企業概要
Aブロックは、社名、証券コード、特色が書かれている企業紹介のブロックです。証券コードは、上場企業1社ずつに割り当てられている数字で、四季報には数字が小さい企業から順番に掲載されています。
【設立】や【上場】の年もここに書かれていますから、「老舗株」を探す際にはこのブロックを確認します。
【特色】は、どんな事業を行っているかを説明している項目です。その企業がどんな市場で事業を展開し、どんな強みをもっているかがわかります。
特色の欄に「世界首位」「業界首位」「シェア1番」などと書かれている企業は、その分野で優位性をもっているということですから、「優良株」の可能性を秘めています。唯一の技術をもっていたり、大きなシェアを占めている企業は、その分野で価格決定権をもつことができるため、収益が安定しやすくなります。