⑥i-plug(4177)
売上高の推移:21年3月期が21.5億円、22年3月期(予想)が29.3億円、23年3月期(予想)が41億円。増収率は、前期から今期が36%、今期から来期が40%。
大株主:取締役の中野智哉氏が筆頭株主で59%、2位は共同創業者の山田正洋氏で6.5%(9/17時点)
■ありそうでない、「新卒に特化した」ダイレクト・リクルーティング会社
i-plugは、「Offer Box」という新卒に特化したダイレクト・リクルーティングを行っている会社。ダイレクト・リクルーティングとは、従来のように求人サイトや人材紹介会社を通して採用するのではなく、企業が直接働き手にアプローチをする採用手法のことです。
i-plugは、新卒に特化している事業モデルがありそうでないという特徴をもっています。私たちの時代は大学の先輩などの就職先を訪問したり、就職情報のメディアを使ったりして就職先を探しました。しかし、現在はその方法が多様化しています。
とくに1997年以降生まれの「Z世代」と呼ばれる世代は、新しい感性をもち才能にあふれる世代とされます。2021年の東京五輪スケートボードでの日本人選手のメダルラッシュは記憶に新しいところですが、彼らはすべてZ世代でした。いまはそのZ世代が社会人になるタイミングなので、流れをとらえ、先行しつつ、かつ新卒特化という特徴を明確にしている点で、成長力が期待できます。
⑦ユナイトアンドグロウ(4486)
売上高の推移:20年12月期が17.3億円、21年12月期(予想)が21億円、22年12月期(予想)が25億円。増収率は、前期から今期が21%、今期から来期が19%。
大株主:エス・アセットマネジメント(株)が筆頭株主で27%、2位は社長の須田騎一朗氏。エス・アセットマネジメント(株)は、須田社長の資産管理会社(9/17時点)
■時流を踏まえた成長力に期待
ユナイトアンドグロウは、中堅企業、中小企業に向けてIT人材とIT知識を提供するシェアード・エンジニアリングの会社。シェアード・エンジニアリングとは、ユナイトアンドグロウに所属する社員が、会員企業に出向き、IT関連の仕事を担当する仕組みです。
この会社を取り上げた背景はDX。DXは、昨今の事業環境の流れを踏まえると避けることができない課題です。一方、中堅企業や中小企業には人材確保が難しいという実情があります。これらの課題を解決するのがシェアード・エンジニアリング。
需要をしっかりとらえている事業で、四季報の【特色】の欄にも、「都内の中堅・中小の成長企業からの引き合い活発」とあることから、時流を踏まえた成長力が期待できると判定しました。