コロナ禍は「大化け株」が狙えるチャンス
「業績回復株」は、業績が低迷している状態から、何らかのきっかけで業績回復に向かい始めている企業の株。
株価は基本的には業績と連動し、業績が上向けば株価も上向くため、投資対象としては、このタイプの株を買っておけば、業績が回復したときに大きな値上がり益を期待できます。
「元祖テンバガー・ハンター」のピーター・リンチさんによれば、株価が10倍以上になるテンバガー株が生まれやすいのは、前回で紹介した中小型株と、本稿で紹介する業績回復株です。
この2つを比べると、狙いやすいのは中小型成長株。企業の業績は一朝一夕に変わるものではなく、昨日まで不調だった企業が、今日から急に儲かるようになるケースは稀だからです。とはいえ、企業の業績は景気全体のサイクルに影響を受けるため、不景気の時期には業績が悪化する企業が増え、業績回復株として狙える選択肢が増えます。景気の影響で減収や赤字になっても、実力のある企業は確実に業績回復していきます。
その視点から見ると、コロナ禍はチャンス。
コロナ禍によって市場では一時的に株価が大きく値下がりしました。すでにコロナ前の水準まで株価が戻っている株もありますが、コロナ禍のダメージが大きい旅行、飲食、レジャー、百貨店業界などには株価が低迷したままの株もあります。
コロナ禍はいずれ収まると考えるのであれば、このような株は業績回復株として狙い目。ほかの株と同じように、コロナ禍以前の水準まで株価が戻る可能性が十分に期待できます。なかでも、もともと業績が安定していた企業、ヒット商品やロングセラーをもっている企業、キャッシュが多く借金が少ない企業などは回復する可能性がさらに大きいといえます。