ITトラブルを「未然に防ぐ」ためにできること
こうして、いわば病院側の都合で職員に無理を言っているケースがあるにもかかわらず、病院によっては「システム担当なんだろう、なんとかしてくれないと困る」と、担当職員に責任を丸投げし叱責する言動も見られます。苦労して学びながら管理をしているのにこのような扱いを受けるのは、職員にとっても理不尽な話です。
リスクへの備えとしても問題解決の方法としても、まったく得策といえません。トラブルを未然に防ぐには、やはりITをある程度知る職員が情報システムを管理するのがいちばんです。
もしそうした人材がおらず、ほかの部署から人員を回すのならば、過度に責任を押し付けることなく、トラブルが起こった際はチームで解決を図る体制づくりも行う必要があります。
それができないのなら、そもそもオンプレミス型電子カルテを選ぶところから見直すべきでしょう。病院内に専用設備を置く必要のないクラウド型電子カルテの検討を進めるほうが、より生産的な判断につながる可能性があります。
山本 篤憲
株式会社アリオンシステム
代表取締役社長
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走