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夜に調子がよくても「意味がない」ワケ
ただここで一つ気をつけておきたい点として、自習室を夜遅くまで空けている専門予備校は、生徒の勉強を支援している場に見えて、実は多浪生の巣窟になっていることがあります。浪人生は、勉強時間を自分のペースで確保した結果、段々と夜型の生活になってしまい午前中ほとんど寝ている……というリズムに陥りがちだからです。
これが良くない傾向であることは、いうまでもありませんよね。受験で結果を出すために勉強しているのですから、「夜が一番調子いい」では意味がありません。
受験当日は、長い事前説明を経て、9時または10時頃に始まるのが一般的です。このタイミングで頭脳がフル回転する習慣になっていないと、つまらないミスで不合格になってしまうリスクが高まります。
“競争率数十倍”が当たり前の医学部受験において、ボーダーライン上では1点の中に30人以上が並ぶこともありますから、1点差は致命的です。だからこそ、万全の体制で臨むためには、日頃の生活習慣から修正していく必要があります。
つまり、試験開始の3~4時間前、5~6時には起床して活動を開始する習慣を定着させていくことは勝利の条件の1つといえるのです。
勉強の仕方に自信が持てなかったり、生活リズムが乱れがちだったりと、つい勉強以外のことに気が散りがちなタイプの受験生は、講師の目が届く規模の予備校を選んだほうが結果につながりやすいかもしれません。
コロナ禍の受験生と親のメンタル
そして、ここでもう一つ。予備校を選ぶうえにおいて、「大手」であれ「専門予備校」であれ、今年は例年になく特に大切なことがあります。それはコロナ禍での受験生を子にもつ、親御さんへのサポートやアドバイスがあるか否かです。これはかなり大切です。
先日発表された国立成育医療研究センターの調査により、「この2年以上のコロナ禍での生活で、中学生の13%に中等度以上のうつ症状が見られる」ことが明らかになりました。この調査は小学5年生から中学3年生までですが、もし受験生にも調査を行った場合、プレッシャーを感じている分、かなりの割合かもしれません。
筆者は仕事柄、関東の医学部について、入学試験期間中は朝からほとんどすべの試験会場に出向きます。これは私の勝手な主観ですが、コロナ以前の試験会場の雰囲気と比較して「ずいぶんと元気がないな」と感じました。一言で言うと、昨年度は「ピリピリ」でしたが、今年度は「どんより」という感じです。