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私立医学部のA判定には「まったく油断できない」ワケ
医学部受験では、「模試ではA判定だったのに落ちる」、逆に「E判定だったのに合格する」といった番狂わせがよく起こります。
これには、受験生や保護者の方が見落としがちな「受験形態の落とし穴」が隠れているのです。以下に説明していきます。
保護者の方のなかには、子どもの小学受験や中学受験を経験した人も多いことでしょう。塾講師や学校の先生と話すなかで、「判定がよくないから志望校を変えたほうがいい」と言われたことはありませんか?
小学受験や中学受験には浪人という概念がなく、ほとんど一発勝負の世界です。ですのであまりよくない判定が出た学校に絞るような冒険は避け、A判定、B判定といった安全圏へ志望先を変えることがあります。このような経験をしていると、どうしても、「模試の結果=志望校に対する自分の実力」と、捉えてしまいがちですよね。
しかし、医学部受験の場合は事情が異なります。
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大手予備校が開催する模試は、さまざまなレベルの人に向けて、ありとあらゆる大学の判定に対応できるよう、クセのない標準的な問題で構成されています。
よって、他学部との共通問題で構成されるような国立大学の受験を考えている場合は、判定も効果的な試験であるといえるでしょう。
一方、私立大学医学部の入試問題は、大学ごとに強い特色が見られます。一度解いたことのある、やや難系の問題をひたすら羅列するパターンもあれば、これまで目にしたことのない初見の問題で、応用力や論述記述力を見極めようとする方式もあり、その種類はさまざまです。
これらの「変化球」とも呼べる問題に、大手予備校の開催する模試は対応していないのです。
つまり、模試の結果がいい人は、「まんべんなく基礎が身に付いている人」「標準的で、正攻法からくる問題には強い人」とはいえますが、だからといって、私立の試験問題を解く実力があるとは限らないのです。