建替えが進まない原因①…「永住意識」と「高齢化」
原因はソフト面とハード面の両方があると考えます。
まず、ソフト面では、「永住意識の高まり」と「居住者の高齢化」があげられます。
前述の国交省調査によると、マンション居住者の意識は、「永住するつもり」が過去最高の62.8%(前回5年前と比べて+10.4%)。「いずれは住み替えるつもり」が過去最低の17.1%です。
調査が開始された1980年(昭55)は、「永住するつもり」が21.7%、「いずれは住み替えるつもり」が57.0%でした※。
※ 前述の国交省マンション総合調査より
当時は「住宅双六」といわれていた時代です。双六の上がり(最終的な住居)は「一戸建の持家」。マンションは戸建を買う前のワンステップに過ぎないと考えられていました。
しかしライフスタイルが変化し、都心部での居住の利便性に意識が高まったことや、戸建に比べて住宅の維持管理の容易さが見直されたことから、マンションは「終の棲家」と考えられるようになりました。
次に、居住者の高齢化については、70歳代以上の割合が「22.2%」と前回調査より+3.3%増加しており、特に築年数が古いマンションほど高齢化率が高い傾向にあります。
対象を築後43年以上(1979年(昭54)建築以前)のマンションに絞ると、70歳代以上の割合は平均のおよそ倍、「47.2%」にものぼります。
このような現状では、「住み慣れたこの部屋で最期を迎えたい」という気持ちが強くなり、自ずと一時転居等リスクを伴う建替えへは反対する気持ちになります。
特に、相続人のいない年金暮らしの高齢者にとっては、「価値のあるマンションを残しても意味はないのではないか」と考えるのも無理はありません。建替えにあたっては、一時転居費用等お金もかかります。
「建替えはマンション全体のためになる」と頭で理解していても、一個人としては反対せざるを得なくなるのは自然な感情です。
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