(※写真はイメージです/PIXTA)

いつかは住んでみたいと憧れる人も多いタワーマンションですが、災害時の設備不良や住民間の「階層マウント」などの問題を指摘する人も少なくありません。しかし、不動産鑑定士として活躍する三浦雅文氏は、「さまざまなマンションに住んでみたが、タワマンは住みやすい」といいます。都内タワマン暮らしの実態を「居住者の目線」でみていきましょう。

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タワーマンションの定義…「階数」は関係ない

タワマンに暮らして16年。タワーマンションや超高層マンションを「タワマン」と普通に使うようになりました。

 

「タワー」の定義は、建築基準法からきていて、建物の「高さ60m(※)を超える建築物」がタワー(超高層)になります。何階建かは記載されていません。

 

マンションの各階の高さは3m前後なので、20階建ですと3m×20階=60mになります。20階以上のマンションがタワマンの目安です。

※高さ60mの基準は建築基準法上、地盤面からの高さです。たとえば、傾斜地にあるマンションの場合は、建物全体が20階建であっても建築基準法上は地下3階地上17階と表示されることもあるので、階数はあくまでひとつの目安です。

「タワマン」と「普通のマンション」の違い

13階建のマンションからタワマンに住み替えて感じる「メリットとデメリット」を一般論と比べてみます。

 

あくまで、筆者がいま住んでいるタワマン(高層階・山手線最寄り駅から徒歩4分、地下鉄路線併用可)との比較ですし、主観も入っていますので、その点についてあらかじめご了承ください。

 

■一般論のメリット

・眺望がよい

・共用施設や周辺施設が充実している

・セキュリティが高い(防犯・防災)

・耐震に強い

・ゴミ出しがいつでもできる

・日あたりが選べる

・高層階は虫の心配がない

・ステータスを感じる

 

■一般論のデメリット

・エレベーターが混む

・洗濯物をベランダに干せない

・地震の時が心配

・管理費や修繕費が割高

・住民意識に差が出る

 

タワマンといえば眺望…「1週間で飽きる」ことはない

視界を遮るものがない魅力は大きいです。「眺望は1週間もしたら飽きる」といわれますが、いつでも眺望が確保されていることの安心感に変わりはありません。

 

当然、それぞれの地域に都市計画法などの法令制限があります。都心部では、高さが30m程度の建物が建ち並ぶ街並みが多いので、ザックリ、タワマンでは11階(30m÷3m=10階)程度から上の階では視界が開けるといえそうです。

 

よって、20階建なら半分、30階建なら3分の2といように、階数が多いほど眺望のよい住戸が多くなります。

 

もちろん、住戸の位置によっては視界の範囲が変わりますし、タワマンが林立する大規模開発では、目の前にタワマンがあったりしますので、実際に自分の目で見て確かめることが大切です。

 

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