前回は、株式の「下降相場」で収益を上げる手法について説明しました。今回は、株式の下降相場で収益を狙う「空売り」のポイントを見ていきます。

上昇相場がピークを迎えたら、まずは低位株投資に移行

この25年間、日本株は基本的に下降トレンドにあったのですから、一旦、上昇相場が崩れれば、空売りは比較的長い勝負ができる手法だといえます。

 

上昇相場がピークを迎えたら、上昇相場の中で「低位株」投資の買いで勝負する。そして、どこかのタイミングで確実に下降相場に転じたことを確認できたら、主力銘柄の空売りで勝負するという戦略を取るのが、筆者はベストだと考えています。

 

ただし、下降相場の中にあっても、爆発的に上昇する低位株は存在します。余った投資資金が割安に放置されている低位株に向かうことがあるため、下降相場に入っても引き続き監視銘柄リストに入っている低位株はチェックするといいでしょう。

ドンと下げて、少し戻したところから「空売り」を

主力銘柄の売りの戦略は、「株価が移動平均線を下に割り込んだら売り」など、何らかのテクニカルに従って、下に割り込んだものから売りのエントリーをしていくのが分かりやすいと思います。

 

注意していただきたいのは、下降トレンドに入ったら、必ず少し戻したところから空売りをかけるということです。

 

ドンと下がったのを見ると、すぐにでも売りから入りたくなるものですが、下落トレンドに入ったからといって、そこから一本調子で下がり続けるわけではありません。もう上昇することはないだろう、と思って上図にあるAの位置でエントリーした途端、一旦、戻してしまい、Bの位置で含み損が発生してしまった・・・ということが起こりがちです。

 

相場というのは戻りながら下げていくものなので、大きな下降トレンドに入ったときは、必ず数日間または数週間かは様子見をし、少し戻して株価が移動平均線にタッチしたあたりBでエントリーしてください。

 

[図表]空売りのポイント

 

いずれにしても下降相場に入ったら、これまで保有していた低位株は一旦、ポジションを解消し、主力銘柄の売りから入る準備を進めていきましょう。

本連載は、2015年12月10日刊行の書籍『初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法

初心者でもがっぽり儲かる大化け「低位株」投資法

紫垣 英昭

幻冬舎メディアコンサルティング

アベノミクス効果や日銀の金融緩和により、賑わいをみせている日本の株式市場。昨年からはじまったNISAに続き、ジュニアNISAの創設や教育資金一括贈与に係る贈与税の非課税措置の延長など、若年層にむけての資産形成支援も充実…

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