「バカにせず、真摯に話を聞いてくれる人」の大切さ
困ったときや悩んだときには一人で抱え込まずに人に相談することが大事ですが、そのためには少人数でいいので、信頼できる友人や仲間が必要です。自分に対して「イエス」だけでなく「ノー」も言ってくれる人や、何ごともバカにしないで聞いてくれる人、自分とは違った視点をもっている人のことです。
他人に自分の失敗談を打ち明けるのは恥ずかしいと思う人もいるかもしれません。でも、だからこそ、バカにしないで真摯に話を聞いてくれる人が必要なのです。また、失敗をしたときや困ったときというのは、いわば非常時ですから、このときくらいは人に頼ってもいいのではないかという考え方もできると思います。
重い話をしたら相手の迷惑になると考える人もいるかもしれません。しかし、基本的に他人から必要とされるのは誰にとってもうれしいはずです。
僕も恩師や後輩、また友人などに相談したことがありますが、その反対にほかの人の相談に乗ったことも何度かあります。相手が助けを必要としているときに「この人に話を聞いてほしい」と思ってもらえたということですから、やはりうれしいものです。他人から必要とされているのだという大きな喜びを感じました。
大事なことは、そうした人間関係は一朝一夕ではつくれないということです。
失敗したときに話をじっくり聞いてくれる人を探すのは難しいし、それほど親密ではない人からいきなり深刻な話をされたら相手は引いてしまうかもしれません。だからこそ、普段からコミュニケーションを大事にして、自分にとって信頼できる人を見つけておくことが大事です。
そういう人は一人や二人でも十分です。若い頃は大勢の友達が欲しいと思うかもしれませんが、年齢が上がるにつれてその数はだんだん絞られていくこともあります。そのなかでも良好な関係を構築し、腹を割って正直に話せる人、心から信頼できる人を大事にしていくのです。
郭 樟吾
脳神経外科東横浜病院 副院長
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