戦後から塩漬けの「都市計画道路」事業、いまごろ続々実現化…土地保有者の取るべき対応は? (※写真はイメージです/PIXTA)

戦後数十年間も塩漬けだった「都市計画道路」事業。これが先般の東京オリ・パラ特需を起爆剤に続々と認可され、各地で用地買収が開始されたのをご存じでしょうか。「予定は未定」と高を括っていた道路沿いの地主も事業決定となれば後の祭りで、立ち退きを余儀なくされます。所有地の一部または全部が都市計画道路予定地である場合、事業決定前にどのような対策を打っておくべきか検証します。

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オリ・パラを機に、道路拡張工事が活性化

 

「都市計画道路」とは、将来的な交通量の増加を想定して、それにふさわしい車線拡張を行う工事が計画されている道路をいいます。

 

都市計画道路予定地(以下、道路予定地)は、事業決定(=工事に向かって動き出すこと)されるまでは、一定の制限(土地の利用範囲や、行政の建築許可等)をクリアすれば建物の建築は可能です。

 

そのため、道路予定地が含まれている土地でも「住宅用地」として販売されているケースは多々あるんのです。都市計画道路の多くは、戦後間もない昭和20年代から同40年代頃に計画されており、これまで事業決定された事例が少なかったため、一部の不動産業者は「予定は未定ですから、半永久的に工事ははじまらないかもしれませんよ」などと営業していたほどです。

 

新築の際には一定の制限が課されるため、道路予定地を含む土地の販売価格は周辺相場より低めに設定されるのが一般的です。たとえ駅に近く利便性に恵まれた場所であっても、「道路予定地であれば格段に安く購入できる」というのが定説でした。

 

しかし、2度目の東京オリンピック誘致が決定して以降、長年塩漬けとなっていたこれらの工事計画がポツポツと認可され、その定説が崩れはじめたのです。

「都市計画道路事業」の具体的なフローとは?

 

ここで、都市計画道路事業がどのように進んでいくのかについて説明します。

 

➀計画決定

将来的に「拡幅工事が必要」と考えられる道路を対象に法的な手続が行われ、都市計画道路事業の計画が決定されます。

 

②実施計画の検討・地元説明会の実施

対象道路のどの箇所をどのように整備・拡張するかについて検討が重ねられ、その後、地元自治会や地域住民、地権者への説明が行われます。

 

③事業決定(事業認可)

都市計画法に基づいた事業計画書が作成され、その計画書をもとに都道府県が事業認可を下した段階で、工事に向けて本格始動することが確定します。

 

④土地買い取りのための調査・話し合い

事業計画書に基づき、道路拡張に関わる各地権者の合意を得て測量作業が行われます。その後、詳細な道路工事図面が作成され、土地の買い取り価格や、既存建物の移転・改築・取り壊しにかかる補償額についての話し合いが持たれます。

 

⑤工事開始

土地の買収価格や補償額、転居スケジュールなどについての話し合いが決着すると、いよいよ工事開始です。道路工事日程に併せて沿線の建物が撤去・解体されるので、土地上の住民は順次転居していくことになります。

 

上記➀~②までの期間であれば、道路予定地であっても売買は可能ですし、建物の新築・増改築もできます。問題は③の「事業決定」となった後です。この段階で土地は「自治体の収用」という取り扱いになるため、売買取引は凍結されてしまいます。

 

 

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著者紹介

連載不動産会社だから語れる「投資・資産形成」のオモシロ知識

※本連載は、『ライフプランnavi』の記事を抜粋、一部改変したものです。

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